練習風景 智弁学園、砂場で鍛える瞬発力 ジャンプ、ダッシュ繰り返す /奈良
<センバツ2020> 「うわーっ」。智弁学園(五條市)のグラウンドの東端にある「砂場」で野球部員たちがうめき声を上げながらジャンプを繰り返していた。2019年7月に完成した、長さ30メートル、幅2メートルの砂場。主に投手陣が、踏ん張りのきかない砂の上でダッシュなどを繰り返し、下半身を鍛えている。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 硬式野球部OB会の辰巳真敏副会長によると、「砂場でのトレーニングがしたい」という小坂将商監督からの要望を受けて、16期生(1983年卒)が中心となって寄付を集め、重機を持ち込んで本格的にトレーニングできる砂場を造り上げた。下半身により負担がかかるよう、サラサラの川砂を選んだという。 投手陣は30メートルダッシュのほか、腰の高さに張ったゴムひもを跳んではくぐるというトレーニングを何セットも繰り返していた。投手コーチの木村祐也さん(25)は「瞬発力を付けるためのトレーニングです」と説明する。木村さんは、2011年秋季近畿大会決勝の天理戦で先発し、チームの大会初優勝に貢献したOB投手。「きついと思いますよ。自分がやれと言われたら絶対嫌です」と笑った。 だが現役の投手陣は冬場に体力をしっかり付けようと真面目に取り組む。岡田皓一朗投手(2年)は「きついけれど、瞬発力が必要」と言い、黙々とトレーニングをこなしていた。【萱原健一】