アプリ売りのオジさん彷徨記 Vol.40 「TOYOTA FCEV編」Part2
【近未来はどうなのか?】
短時間でも高速と一般道を走らせて感じたのは、すごく静かにスムースに走るEVであり、加速した時も背中を押される感覚がある、立派ないでたちのラグジュアリーセダン。エンジンが無いだけで、ハイブリッド車と全く遜色ない出来栄えなのは驚くばかりだし、環境に対する意識の高い層には選択肢になりそうだ。
ちなみに燃費、水素は容量(リッター)ではなく重さ(Kg)で計るそうだから、比較は難しい。なので、100㎞走るコストで考えてみた。水素の値段は1㎏で¥1,650(芝公園の場合)、満充填で5.6㎏だから¥9,240。実際の走行可能距離は、エアコン使って高速を走るとおそらく600㎞ほどだろう。となると100㎞に¥1,540かかることになる。ワタシのおんぼろ車はハイオクなので、リッター180円ほど。夏場に高速を巡行速度で流してマックス12㎞/Lほどだろうから、100㎞走るのに¥1,500くらいか。つまりほとんど変わらない。でも環境負荷にはえらい差が出るわけだ。
となると残る課題は、利便性(満充填の航続距離)かなあ。車を使う理由の一つは、利便性だろう。気軽に、時間も天気も選ばず、複数名でどこでも行ける。ところが、ガソリンスタンドみたいに、水素ステーションがたくさんある訳ではない。ちなみに、昨年末の統計で、水素ステーションの数は161ヶ所。政府の後押しで、早いところ10倍くらいの数になればイイなあ。ふと思いついたのは、水素発電と充電式とのハイブリッドはどうだろうか?バッテリーを普通に外部から充電し、残量が少なくなったら水素で発電。常に発電用の水素を使わないから、航続距離は確実に伸びると思うけど。と思ったらホンダCR-V FCEV、すでに採用していました。教えていただいた方に感謝。
大昔の話で恐縮だが、ちょうどCOP3の頃、代替燃料として排ガスがクリーンな「天然ガス」がフィーチャーされた。働いていたブランドが天然ガス自動車に取り組み、その販促を企画せよ、との指令が出たわけです。ターゲットは、環境に高い意識を持っている知識層や法人、そして全国のお役所とガス会社。普段は天然ガスで走り、天然ガスが無くなったらガソリンでも走れるクルマだったが、現実は厳しく、一般のお客さんに販売できたのは両手で間に合うくらいで、役所やガス会社も片手で足りる程度。やはり、利便性は環境性能よりも優先されるわけです。2030年1,000の水素ステーション設置を目指す政府の援助ももちろんだけど、民間でも良い手を考えて、ステーション数が伸びてほしいと願うばかり。燃料的には都市ガスに代わり得るモノだから、政府の後押しで全国のガス会社が設置すれば、ステーション数は飛躍的に伸びそうな感じがするけど。