【決定版】名作ダイニングチェア16選。椅子選びに迷ったら、これを買えば間違いなし!
9 ゲブルーダー トーネット ヴィエーナ「N.14 チェア」
「椅子のなかの椅子」とも称される「N.14 チェア」。その誕生は19世紀初頭にまでさかのぼります。この椅子を生み出したミヒャエル・トーネットは産業革命のなかにあった1819年から家具製作を開始。30年に蒸気の力を使って無垢材を曲げるという画期的な技術を開発し、59年に世界初のこの曲げ木チェアを発表しました。棒状にカットしたビーチ材を100度を超える高熱で約6時間蒸し、手作業で曲げながら金型にはめ込むという技術により、最小限のパーツでこの椅子をつくりあげています。
10 ヴィトラ「スタンダードチェア」
20世紀フランスの建築・工業デザインで大きな功績を残したジャン・プルーヴェの代表作である「スタンダードチェア」。1934年に学生寮用にデザインされたもので、人が座ったときの荷重を細く軽やかな前脚としっかりとした鋼板の後脚で床に逃がす合理的な構造が特徴的です。座面と背もたれは3種の木材を用意。スチールのフレームも豊富なカラーバリエーションのなかから選ぶことができます。
11 フリッツ・ハンセン「アリンコチェア」
デンマークを代表する建築家&デザイナーであるアルネ・ヤコブセンが1952年にノボノルディスク社の社員食堂のためにデザインした「アリンコチェア」。積層合板を一体成形してつくられた世界初の椅子で、背面の両端にある切り込みがアリを思わせるキュートな形が特徴的です。オリジナルの3本脚仕様と後に加わった4本脚仕様があります。
12 アルテック「チェア69」
アルテックのなかでももっとも人気の高いダイニングチェアの1つである「チェア69」は、フィンランドが生んだ世界的建築家でデザイナーのアルヴァ・アアルトによってデザインされました。アアルトが開発した無垢材をL字に曲げる「L-レッグ」という工法を採用することでシンプルさと頑丈さを実現。コンパクトでありながら広めの座面と体を支える背もたれでゆったりと座ることができます。写真のナチュラルラッカー仕上げをはじめ、豊富なカラー展開があるのも魅力です。
13 PPモブラー「PP503(ザ・チェア)」
ハンス J. ウェグナーの最高傑作といわれる「ザ・チェア」。1949年に籐張り仕様の「PP501」をデザインし、次の年にこの革張仕様「pp503」を発表しました。当初はあまり話題にならなかったようですが、1960年のアメリカ大統領選のテレビ討論会の際にジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンが腰掛けたことで世界中から注目を集めました。上質な素材と、熟練の職人による美しい曲線が特徴的な名作椅子です。