アメリカ海軍のサプライヤーだった「FIDELITY(フィデリティ)」の無骨で洗練されたもの作り
FIDELITYがリリースするアウターとしてのCPO JACKET
FIDELITYがUS NAVYに納めていたものはP-COATだけではなく、CPO JACKETもまた代表的なアイテムのひとつだ。CPOは「CHIEF PETTY OFFICER(チーフ ペティ オフィサー」の略称で、US NAVYの上等兵曹を意味する。 このCPO JACKETは「CPO SHIRTS(シーピーオー シャツ)」ともいわれ、シャツとしてもアウターとしても使われてきたという歴史のあるアイテムだ。現在のFIDELITYではどのようにアップデートされているのかを見ていこう。
「当時のCPO JACKETはタイトなシルエットで、アウターという感覚よりも厚手のウールシャツという側面が大きかったのだと思います。ですが現代でこのアイテムをファッションとして取り入れる場合は、アウターとして仕上げるのがよいと思い、シルエットをワイドにしてサイドにハンドウォーマーポケットを付けました。
さらにUS NAVYに納めていた時代は、P-COATよりも小さなアンカーボタンが付いていたのですが、それも現在はコーディネートの汎用性を高めるため、シンプルなボタンに変更しています」
現代の定番的人気アイテム「MILITARY TWILL CARGO PANTS(ミリタリー ツイル カーゴ パンツ)」
ここまでUS NAVYのサプライヤーとしてのルーツあるアイテムを見てきたが、ここからはFIDELITYのいまがわかるようなアイテムを紹介したい。 アウターはもちろん、インナーやパンツなどトータルでアイテム展開をしているなか、「MILITARY TWILL CARGO PANTS(ミリタリー ツイル カーゴ パンツ)」を見せてもらおう。
「近年の人気アイテムとしてご紹介したいのが、MILITARY TWILL CARGO PANTSです。これは“ユーロミリタリーの名品”と呼ばれるフランス軍の『M47パンツ』がデザインソースになっていまして、へリンボーン生地に太めでストンと落ちたようなシルエットが特徴になっています。
このアイテムは2021年から作っているのですが、素材を軽くしたり、ボタンフライからジッパーフライに仕様を変えたり、マイナーチェンジを繰り返しながら、現在の定番として展開しています。