異例の病院更改で年俸1億円突破の西武・平良海馬が抱く次なる野望とは…「山本由伸のような支配的投手」
西武の平良海馬投手(22)が23日にチームの“大トリ”として契約更改交渉に臨み、5800万円アップの年俸1億円で5年目となる来シーズンの契約にサインした。 勝ちパターンのセットアッパーとしてスタートした今シーズンはチームで最多、パ・リーグでは3位となる62試合に登板。5月下旬のセ・パ交流戦からは守護神を拝命し、最終的には3勝4敗20セーブ、21ホールドとプロ野球史上で2人目、パ・リーグでは初めてとなる同一シーズンでの「20セーブ・20ホールド」を達成した。 開幕から続けた無失点を7月には39試合連続に伸ばして、プロ野球記録を15年ぶりに更新。防御率も0.90をマークするなど、本拠地を埼玉県所沢市へ移転した1979年以来、42年ぶりとなる最下位に沈んだチームで獅子奮迅の活躍を見せた右腕へ、球団側も今オフの最高昇給額という形で最大級の評価を与えた。(金額は推定)
5800万円上積みの最高昇給
契約書の上に「1」に続いて8つも並んだ「0」が、最大級の評価を物語っていた。今シーズンの4200万円に5800万円が上乗せされ、年俸を1億円の大台に到達させて臨む5年目の来シーズンへ。スーツ姿の平良が笑顔で声を弾ませた。 「1年間頑張ってくれた、お疲れさまでしたという言葉をいただけて嬉しく思います。評価は本当にありがたいですし、それに応えるために来シーズンも活躍したい。まずはリハビリを頑張って、来年のキャンプからいい状態を見せられるようにしたい」 喜びのコメント内でリハビリに言及したのには理由がある。 シーズン中から違和感があった右足首に、CS進出の可能性が完全に消滅した直後の10月23日にメスを入れた。チーム側からは「右足後方インピンジメント症候群に対する関節鏡視下骨片除去手術」と発表され、3ヵ月程度で実戦復帰の見込みとされた。 実際にメットライフドームで行われた秋季キャンプにも別メニューながら参加し、渡辺久信GMも「普通に練習を消化していた」と振り返る。しかし、患部にばい菌が入ったことで状況が一変。大事を取る形で11月下旬から再入院した。 入院生活はいま現在も続いていて、今月4日にメットライフドームで開催されたファン感謝イベントも欠席。必然的に契約更改交渉も最後の“大トリ”となり、なおかつ新型コロナウイルス禍が考慮されてリモートの形で行われた。