子どもが「小銭」で欲しかったゲームを購入するつもりが、レジで「数えるのが大変」と断られた! 少しくらい大目に見てくれても良くないですか? お小遣いを頑張って貯めていたのですが…
最近は電子マネーの流通などもあって、昔ほど小銭を使用しないという人も多いのではないでしょうか。ただ、子どもに対してはお手伝いのお礼などで小銭を渡し、子どもが貯金箱に小銭を貯めているような場合もあるでしょう。 しかし、貯めていた大量の小銭をお店で使うと断られてしまう場合も考えられます。「ちょっとくらい大目にみてよ」と言いたくなるかもしれませんが、実は小銭には使用枚数の制限があります。詳しくみていきましょう。 ▼セルフレジになったら「客に仕事をさせるのか!」と暴言を吐かれた! 仕事だし我慢するしかないの?
貨幣の使用枚数には制限がある
財務省によると、日本銀行券(いわゆる紙幣・お札)については、使用枚数に制限はありません。しかし、貨幣(いわゆる小銭・硬貨)については、法律により「額面価格の20倍まで」という規定があります。これは、あまりに多くの小銭が使われると、保管や計算などに手間が生じ、不便となるためです。 つまり、20枚までであれば小銭で支払いができますが、それを超える場合には、お店側は拒否ができます。もちろん、お店側の了解が得られれば20枚を超えても支払いは可能ですが、義務ではないということです。
貨幣の使用枚数の制限は「1種類につき」
小銭の使用枚数について、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」の第7条では「貨幣は、額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する。」としています。 ここで注意したい点は、20倍までというのはあくまでも「1種類につき」という点です。つまり、支払いに使用した複数種類の小銭の合計が20枚を超えていても、1種類当たりでそれぞれが20枚以内であれば、使用が可能です。 例えば、同じ1万円を小銭で支払う場合でも、その払い方によって、図表1のように支払い可否が変わってきます。 図表1
通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律を基に作成
小銭が大量にある場合、いったん両替や入金を検討するのも手
小銭が大量にある場合、制限を超えるとお店側から使用を断られる可能性があります。また、仮に断られなかったり、制限を超えていなかったりする場合でも、多くの小銭を出すとお店に大なり小なり迷惑がかかる可能性もあります。 こちらとしても、正確に金額を数えて提出するのに時間や手間もかかってしまうでしょう。 そのため、小銭が大量にある場合、事前に両替をするか、いったん銀行などの口座に入金し紙幣などで出金したうえで使用するのも1つの手段です。 なお、大量の両替や入金は手数料がかかることもあります。手数料は金融機関ごとに異なりますので、気になる人は口座を保有する金融機関の状況を調べておきましょう。
まとめ
子どもがレジで小銭を大量に提出すると、お店側としても受け取りたい気持ちがあっても、お店の込み具合などから断らざるを得ないということもあるかもしれません。 本記事を参考に、必要に応じて両替などを検討しつつ、どうするかを考えておきましょう。 出典 e-Gov法令検索 通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部