「自分の妻に期待してはいけない」“お互いに期待しない夫婦”が断然うまくいくワケーー仕事がデキる人ほど相手に求める基準が高い
研修の企画・講師を年200回、トータル2000社、累計2万人を超えるビジネスリーダーの組織づくりに関わってきた組織開発コンサルタント・高野俊一氏による連載「上司1年目は“仕組み”を使え!」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。 定年後、ギスギス夫婦とのびのび暮らす夫婦の差 仕事ができる優秀な人ほど、じつは家庭が崩壊している……。そんな例は少なくないようです。数々の問題ある組織を改善させていった、組織運営のプロである筆者が、「家族」という扱いの難しい組織をうまく運営する方法をお伝えいたします。
■自分の妻に期待してはいけない 突然ですが、「妻に期待してはいけない」「夫に期待してはいけない」と言われたら、どう感じますか? もしかしたらすでに相手に対して期待することをやめていて、「まさにそのとおり!」とひざを打つ人もいるかもしれません。 ですが、やはりそれは少数でしょう。多くの人は「夫婦関係をあきらめろということですか!」と反発を覚えるように思います。 多くの夫婦はお互い相手に対して期待しているものです。たとえば、家事の役割分担に際しても、
・お風呂掃除はどっちがやるのか? ・料理を作るのは誰? ・洗い物は? ・部屋の片づけは? 家事の役割分担がすでにできていたとしても、「もっとこうしてくれたらいいのにな」「これをやってほしいな」という、ちょっとした期待が日々のなかでもあるわけです。 家事に対するこまごまとしたものだけでなく、もっと漠然とした期待もあります。 「どんな妻であってほしいのか」「どんな旦那であってほしいのか」、お互いに対して、理想を抱きつつ、夫婦というのは生活しているものなのです。
そして、言うまでもありませんが、相手に期待するというのは、決して悪いことではありません。 そのため、「妻に期待してはいけない」「夫に期待してはいけない」と主張するのは、とてもネガティブな意見に感じることでしょう。 「お前には期待してないからな、と言えばいいんですか?」「え? では自分の期待は我慢して、妻の言いなりにならないといけないということですか?」となって、怒りすら湧いてくるかもしれません。