「自分の妻に期待してはいけない」“お互いに期待しない夫婦”が断然うまくいくワケーー仕事がデキる人ほど相手に求める基準が高い
未来への期待 … 大いにけっこう 現在への期待 … してはいけない 過去への期待 … 絶対にしてはいけない この3つに分けると、期待の扱いが上手になります。 未来への期待は、どんどんした方がいい。むしろ、明確にして伝えるべきです。今後どうなってほしいのか、どうしてもらうのがより好ましいのか。未来への期待ははっきりと具体的に伝えます。 過去への期待は、絶対にすべきではありません。 「今まで何を習ってきたの?」
「前回教えたよね」 「小学校でしつけられた?」 「親の顔が見てみたい」 かなりひどい言葉ですが、これらはすべて過去への期待からの発言です。過去に期待したところで、何も改善しません。厳しく言うなら、「自分の教え方の下手さ」を「相手の過去」のせいにしているとも言えるわけです。 本当に優秀なリーダーは、過去のせいにしたりはしません。どうしたらこの部下が育つのか、未来志向で考えます。 ■現在に期待しない技術「ストレッチゴール」
未来に期待し、過去に期待しない。これはわりとわかりやすく、実践しやすいと思います。 問題は、現在への期待です。 現在への期待もすべきではありません。期待値を究極まで下げます。「できるのが当たり前」ではなく、「できないのが当たり前」と考えるのです。 これが、なかなか難しい。 仕事がデキる人ほど仕事の基準が高く、「できて当たり前」の基準が高いのです。部下に期待しているからこそ、求める基準が高まるのです。
どうすれば、現在に期待しないで済むのかというと、「ストレッチゴール」という技術を身につけると、うまくいきやすくなります。 部下の資料のレベルが低かったときに、ネガティブなポイントを指摘する前に、立ち止まります。いったん期待値を下げ、できているところを見つけます。そしてそのうえで、改善点を「ストレッチゴール」で示します。 ストレッチは「伸ばす」という意味で、未来のゴールを伸ばすことをストレッチゴールといいます。