考察『光る君へ』33話 中宮女房ズメンバー紹介!道長(柄本佑)からまひろ(吉高由里子)に贈られた檜扇にはきらめく水辺で遊ぶ、あの日のふたりが…
大河ドラマ『光る君へ』 (NHK/日曜夜8:00~)。舞台は平安時代、主人公は『源氏物語」の作者・紫式部。1000年前を生きた女性の手によって光る君=光源氏の物語はどう紡がれていったのか。『源氏物語』を書くために中宮・彰子の女房として宮仕えの身となったまひろ(後の紫式部/吉高由里子)が「藤式部」と呼ばれることになった33話「式部誕生」。ドラマを愛するつぶやき人・ぬえさんと、絵師・南天さんが各話を毎週考察する大好評連載35回(特別編2回を含む)です。
中宮女房ズ!メンバー紹介
32話 のラストで、ずらりと居並びまひろ(吉高由里子)を迎えた中宮女房ズ!紫式部が主人公の大河ドラマが始まると聞いたときから、彼女達が出てくるのを心待ちにしていた。なにしろ紫式部自身が『紫式部日記』で書き伝えてくれた、個性豊かな面々である。それが活き活きと動き出すのだ、これぞ実写化の醍醐味! では最初にちょっと、メンバーを紹介してみよう。 一番前に座っている女性……宮の宣旨(小林きな子)。役職としての宣旨(せんじ)とは女房集団のトップ。后の側近中の側近であるので、血筋だけでなく教養もトップクラスの女性でなければ任されない大切なポジション。宮の宣旨は醍醐天皇の曽孫である。 彼女のすぐ後ろで、目配せしあうふたり。中庭の側に座っている宰相の君(瀬戸さおり)は道長(柄本佑)の兄・道綱(上地雄輔)の娘。 室内側に座っているのは大納言の君(真下玲奈)。道長の妻・倫子(黒木華)の姪にあたる。 大納言の君のすぐ後ろは小少将の君(福井夏)、大納言の君の妹……つまり彼女も倫子の姪。 自分の局(つぼね)に案内されたまひろが「私も皆さまのお手伝いをしたいです」と申し出た際、「お手伝い?(本来なら女房である、あなた自身の仕事なのよ?)」ピキッと聞きとがめたのは左衛門の内侍(菅野莉央)飛鳥時代から続く橘氏の出身である。 その隣は馬中将の君(羽惟)。道長の妻、明子(瀧内公美)の姪だ。 どの女房も高貴な血筋でガッチリ固められている。 微笑んでくれる赤染衛門先生(凰稀かなめ)の存在感といったら! まひろと一緒に安心する。 ところで、まひろの女房名である藤式部。紫式部ではないの?って思いますよね。出仕した当初は「藤式部」であったのだそう。「紫式部」と呼ばれるようになる経緯は、この先の見どころのひとつだろうから、その時を楽しみに待とう。
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