桑野信義、トミーズ雅、「ガキ使」出演芸人も…「大腸がん」なぜ増加? 予防法と発症後の最新事情【専門医解説】
いま日本のがん患者で最も多い「大腸がん」。ここ最近の芸能界でも桑野信義、トミーズ雅、ヲタルらが罹患・闘病を公表している。厚生労働省の公開したデータによると国内の罹患者数は14万7,725人(※)。今後も増加が予想されているが、なぜ大腸がん患者は増えたのだろうか。最新の治療法とリスクを下げる生活、もし診断された時の心構えとはどのようなものか。大腸がん治療のエキスパートとして知られる高橋慶一医師に、その最前線を聞いた。 【漫画】大腸がん、余命宣告された38歳漫画家が描く闘病のリアルとは…!?
■芸能界でも続出の大腸がん、その闘病・復帰の例
タレントでミュージシャンの桑野信義は、2021年3月28日に自身のブログで大腸がんの手術をしていたことを公表した。ステージ3~4の大腸がんで周りのリンパにまで転移している状態だったとし、「『死んでしまうのでは…』という最悪な事が真っ先に頭を過ぎました。ただただショックで目の前が真っ暗になりました」と心境を明かしている。 手術は半年間の抗がん剤治療でがんの進行と転移を抑えてから行ったという。14時間に及ぶ手術によってがんと転移したリンパ節の切除に成功。その後、同年5月17日に抗がん剤の副作用に耐えられず、抗がん剤治療の中止を決めたことを明かしている。一方で、たばこと酒を止め、食生活の見直しや適度な運動、睡眠など「一番大切なのはストレスを感じないこと。自分の好きなことを楽しむこと&笑うこと」と自身を戒め、同年7月7日、鈴木雅之のアーティストデビュー40周年記念のコンサートツアーでステージ復帰を果たした。 トミーズ雅も2020年、早期の大腸がんを患い手術を受けている。同年3月21日のMBS『せやねん!』でのこと。病院からの電話で生出演し、転移がなかったことなどを報告している。所属事務所によると、がんが見つかったのは毎年恒例で取材しているプロ野球の沖縄キャンプ中。2月10日に血便が出て、同行した妻が便器の血痕を発見し病院に行くよう説得。同月の25日に検査を受けたところがんが見つかったという。 『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』出演芸人のヲタルも今年10月、自身のXで大腸がんのため手術したことを公表。ヲタルは最初に糖尿病が見つかり、食事療法をしていたというが「検便に血が混じってると言われ内視鏡検査をしたら大腸がんでした」とその経緯を報告。「早期発見なら僕みたいに大事に至らなくて済みますから、人間ドックや健康診断は必ず行って欲しいです。なんか変だなという異変を感じたら すぐ病院に行ってほしいという気持ちが一番です」と呼びかけている。 ほか今年4月には大河ドラマ『光る君へ』に出演した俳優・橋爪淳、9月には8人組ロックバンド・和楽器バンドのドラマー山葵(わさび)が、それぞれ自身のXで大腸がんによる手術を告白している。