火災保険の風災補償とは? 補償を受け取れるケースと契約の見直しポイントを解説!
風災補償の3つのチェックポイント
現在、火災保険の長期契約の最長期間は5年と定められています。しかし、2015年10月の改定前までは最長36年、その後2022年10月の改定までは最長10年の長期契約が可能でした。 契約時には十分に理解していた補償内容であっても、長期契約の間に記憶が薄れてしまうものです。以下の3つのチェックポイントを中心に、契約内容を確認しておくとよいでしょう。 1. 基本補償に風災補償が含まれているか そもそも、「基本補償に風災補償が含まれているか」は必ず確認しておきましょう。 前述の通り、通常の火災保険には風災補償が含まれています。しかし、「自由設計型」の火災保険の場合、契約者が基本補償の範囲を自由に選べるため、風災補償を外して契約していることがあります。 自由設計型の火災保険はネット通販型の火災保険で多いですが、代理店型の火災保険にも自由設計型の商品はあります。念のため、風災補償を外して契約していないか確認しておくとよいでしょう。 2. 補償の対象として建物と家財の両方を選んでいるか 火災保険では、補償の対象として「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財」の3通りが選べます。自分の契約が建物と家財の両方を補償できているか、あらためて確認しておきましょう。 十数年前までは家財を補償の対象としていない契約も多かったですが、風災では家財が被害を受けることも珍しくありません。万が一、各種の家電製品、家具、調理道具、服・靴・バッグなどの家財をまとめて買い替えるような事態になれば、相当な費用が必要となります。 補償の対象として建物と家財の両方が選ばれているか、契約内容を確認しておきましょう。 3. 免責金額 免責金額の有無も重要な確認ポイントです。免責金額がある場合には、その金額を把握しておくことが大切になります。 以前の火災保険の風災補償では「フランチャイズ方式」が採用されていましたが、最近では「免責方式」がほとんどです。免責方式では免責金額を「なし」から「20万円」までの範囲で選べることが多く、免責金額を増やせば保険料を抑えることができる半面、補償として受け取れる金額が減ってしまいます。 〇フランチャイズ方式:損害額が免責金額を超えた場合、全額が補償される。免責金額の標準は20万円。 〇免責方式:損害額が免責金額を超えた場合、超過分のみが保証される。免責金額は通常0~20万円の範囲で設定可能。 契約の更新時、あえて免責金額を増やすことで保険料を抑えるという選択もありますが、そもそも免責金額を把握していなければ検討することもできません。自分の風災補償の免責金額がどのくらいか、正しく理解しておくことが大切です。
まとめ
台風や竜巻といった風災はいつ起きるかわかりません。火災保険自体も改定された部分があり、火災補償の内容自体も変わってきています。 3つのチェックポイントを中心に自分の風災補償の内容を把握し、必要に応じて見直しの検討も行いましょう。
平野雅章