2024年版 欧州最強の「高級SUV」 乗り心地がよく高性能、実用的なモデル 10選
2. ポルシェ・カイエン
長所:すっきりとして高級感があるキャビン。運転の満足度という点ではトップクラス。乗り心地がとても良い。 短所:PHEVの航続距離は良いが、クラス最高ではない。重量が増したPHEVのハンドリングは、それほど良くない。 「ポルシェを救った」と言っても過言ではない大人気SUVのカイエン。2017年に第3世代へと生まれ変わり、フォルクスワーゲン・グループのプラットフォームを共有するアウディQ7をこのランキングの首位から退けた。 大型のSUVといえども、ポルシェであることに変わりはない。そして、ポルシェが世界最高のスポーツカーを作り続ける背景には、カイエンのようなSUVを商業的な基盤とする側面があることも否定できない。 現行型のカイエンは、スポーツカーとしての印象は弟分のマカンに任せ、その代わりにこれまで以上に高級なSUVとして位置づけられている。傑出しているとは言えないまでも、際立った魅力を放っている。 カイエンのインテリアは息をのむほど質感高く、その乗り心地の良さは同クラスのどのモデルにも引けをとらない。動力性能はこれまで通り高く、PHEV、V6ターボ、V8ターボなどがエンジンが搭載されている。 さらに、スタイリッシュなカイエン・クーペも登場した。高性能の「GT」もある。911 GT3の走りの魅力を一部取り入れており、ニュルブルクリンクで最速のSUVであることを誇示している。
3. BMW X5
長所:力強く回るエンジン。洗練されたダイナミックなハンドリング。電気航続距離の長い優れたPHEV。 短所:実用性ではライバルのSUVに劣る。インテリアの質と使い勝手がやや低下。PHEVの充電速度は7.4kWしかない。 第4世代となるBMW X5は最近マイナーチェンジを迎えたが、従来型の性能が優れていたため、改良は必要ないという意見もあるだろう。 フロントとリアのデザインを変更し、車載システムをよりハイテク化し、エンジンも若干強化した。もちろん、パフォーマンスと効率性の向上を両立させている。 さまざまな変更が加えられたが、高級SUV市場を定義する上で大きな役割を果たした初代モデルから20年が経った今でも、X5のレシピは変わっていない。 BMWは、多くの人が必要とするだけのスペース、多用途性、四輪駆動システムを備えながらも、動力性能を損なわないスポーティなSUVという、非常に魅力的なコンセプトを考案した。 最新モデルはライバル車よりもやや小型で車高が低く、よりセダンに近いドライビング・ポジションとなっている。 インテリアの質感はやや寂しいが、BMWの伝統となった曲面ディスプレイの導入により改善された。大容量のトランクと7人乗りのレイアウトも用意されている。 そしてドライバーとX5を最も強く結びつける要素は、運転体験だ。特に、大型の4WD車が必要だが、必ずしも欲しいわけではないという方には、その傾向が強いだろう。 軽快なステアリング、優れたボディコントロール、バランスのとれたグリップレベル、そしてかなりシャープで鋭いハンドリング・レスポンスにより、SUVというよりもむしろステーションワゴンのような操作感覚を実現している。 パワフルでスムーズかつ洗練されたエンジンは、ドライバーが求めるであろうあらゆる性能を提供してくれる。 他のSUVは、もっと豪華な内装材や広いスペース、快適性、4WD性能を備えている。X5のスタイリングについては、大型のキドニーグリルのおかげで、一部で厳しい批判も寄せられている。 それでも、運転にこだわりたいドライバーにとっては、X5は検討に値する1台だろう。