【40代・50代が知っておきたい美容の疑問】顔のたるみの隠れた重大原因「顔面の骨やせ」とは?
「顔面の骨やせによって起こる特徴的な変化は、額やこめかみはへこみ、眉間は平坦になり、眼窩は拡大し、目が落ちくぼみやすくなります。鼻の穴は横に広がって、鼻が平らになり低くなっていくうえ、上顎骨が痩せることでほうれい線やゴルゴラインが目立つようにもなります。 下顎骨は後退して小さくなり、二重あごにもなりやすくなります。逆に、眉骨や頬骨は減りにくいので、そこだけ目立ってきてゴツゴツした印象の顔に。こうして、老けた印象の顔になってしまうのです」
骨やせは誰でもするものなのだろうか? それとも、骨やせしにくい人もいる? 「もともとの骨格がしっかりしている人は年齢を重ねても骨やせしにくく、特に、頬骨が高い人や、下顎骨がしっかりしている人はたるみにくい傾向があります。そうでない場合、基本的にほとんどの人が骨やせしていきます。特に痩せ型の人は骨やせしやすいので要注意です」
顔面の骨やせは、美容医療で目立ちにくくすることは可能
では、骨やせをしてしまった場合には、どうすれば? 「美容医療では、骨やせ・脂肪やせした部分にヒアルロン酸を注入することで見た目の骨やせ感は改善できます。ただ、皮膚が伸びて支える力がなくなっているところにヒアルロン酸を入れても、逆にたるみが目立ってしまうことがあります。ですから、まずはハイフなどの照射治療で、劣化したコラーゲン線維を引き締めて、産生を促すことで、皮膚をリフトアップします。そのうえで、骨やせした場所にヒアルロン酸注入をすることで、顔がふっくらしてたるみが目立ちにくくなります。 老化への影響度合いは、萎縮(骨やせ・脂肪やせ):下垂(皮膚・脂肪):拘縮(筋肉)=5:4:1くらいと考えています。骨やせ・脂肪やせは老け見えの最大要因ではあるけれど、それを補うために緩くなった隙間にヒアルロン酸を入れていくと、照射治療で皮膚と脂肪の下垂構造の改革も同時並行で行わなければ、どんどん不自然な顔になってしまいます。老化のメカニズムを熟知した医師のセンスと高い技術が求められます」