観光土産のスペイン大使館賞は、2年連続で支倉常長ゆかりの菓子に
日本商工会議所と全国観光土産品連盟による2023年度「NIPPON OMIYAGE AWARD」(全国推奨観光土産品審査会)のグローバル部門で、スペイン大使館賞に宮城県川崎町の「常長からのおくりもの」(600円)が選ばれ、2月20日に東京都内で表彰式が行われた。 前回の2022年度のスペイン大使館賞にも、宮城県川崎町の「初(しょ)コラータ」が選ばれている。今回の菓子と並んで、これも現在の川崎町で幼少期を過ごした歴史上の人物・支倉常長とゆかりが深い。 今回受賞した菓子は、仙台藩主伊達政宗の命によって慶長遣欧使節を率いて、世界帝国として繁栄していたスペイン、そしてイタリアのローマ教皇のもとに通商を求めて渡航した支倉常長からの「おくりもの」。常長が幼少期を過ごしたのは、現在の川崎町支倉地区。菓子にはこの地区で生産された米を使用している。それを米粉にして練り込んだ焼き菓子である。 今回スペイン大使館賞には、広島県のにしき堂の「楓果」も選ばれているが、いずれも、背景に歴史的な物語があり、先人の事績に思いを馳せながら賞味することができる。
2022年度のスペイン大使館賞「初コラータ」は、常長がスペイン、イタリアに渡った際、「日本人として初めてチョコレートを味わった」との「伝説」をもとにしている。 スペイン産のアーモンド粉を使ったチョコレート生地に、オレンジピールがアクセントとなっている焼き菓子だ。こちらもあわせて味わって、かつての支倉常長の欧州での旅路を想像してみたいものだ。