「Yahoo!ふるさと納税」開始 控除申請までスマホ完結
LINEヤフーは、申し込みから税金の控除申請までYahoo!ショッピング内で完結できる「Yahoo!ふるさと納税」の提供を開始した。アプリ内でワンストップ特例申請の電子申請などに対応する。 【この記事に関する別の画像を見る】 同社では2019年から、Yahoo!ショッピングでふるさと納税返礼品の取り扱いを開始。2023年度の寄附額は、2020年度と比較して約9倍に増加している。一方ふるさと納税未経験者も多くいるのが現状で、同社の調査では利用しない理由として「制度がよくわからない・知らない」「手続きが面倒」という回答が多数あった。 これまでYahoo!ショッピングでのふるさと納税は、寄付受付後に別途ふるさと納税ポータルサイトに遷移して決済・控除する必要があった。 今回新たに提供する「Yahoo!ふるさと納税」は、Yahoo!ショッピング内で申し込み・決済・控除手続きまで行なえる点が特徴。Yahoo!ショッピングでの普段の買い物と同様の手順で、ふるさと納税を利用できる。 特に確定申告不要で寄附金控除が受けられるワンストップ特例制度については、電子申請の対象自治体であれば、Yahoo!ショッピングアプリとマイナンバーカードを使ってオンラインで控除申請が可能。12月24日から機能を導入予定としている。 Yahoo!ショッピングに掲載している自治体1,000超のうち、電子申請に対応するのはサービス開始時点で「3~4割」だが、年内に「5~6割」を目指すという。 返礼品のバリエーションがわかりやすいよう、同じ返礼品の中でサイズや容量違いの比較ができるページを用意。カテゴリごとの返礼品提案も行なう。 このほか、Yahoo!ふるさと納税内で寄附が完結する返礼品には「かんたん手続き」のアイコン、ワンストップ特例申請まで対応可能な返礼品には「Yahoo!ショッピングアプリ申請可」のアイコンが付与される。 LINEとも連携し、LINE公式アカウントを友だち追加することで、返礼品の出荷通知・管理、ワンストップ特例申請の控除申請期限のリマインドなども行なう。 「アプリ内で手続きが完結、お礼品が探しやすい、LINE公式アカウントなどで日本一かんたんに利用できるふるさと納税サービスを目指す」(LINEヤフー コマースカンパニー ショッピング統括本部 プロダクション1本部 兼 事業企画本部 本部長 杉本 務氏)としている。 なお、2025年からは総務省の通達により、ふるさと納税におけるポイント付与は原則禁止になる。LINEヤフー杉本氏は「ポイントはふるさと納税の拡大に一定の効果があった」としながら「総務省の通達に従い対応していく」と言及した。 また、今回ふるさと納税の強化に踏み切った理由については、「ポイントの禁止により、より寄付体験重視の世界観になる。これまでのは、控除の手続きの部分などで課題があった。これを解決して使いやすくすることで拡大できると考えている」(コマースカンパニーショッピング統括本部 プロダクション3部 大江 寿登氏)と説明。ふるさと納税の今後の拡大目標は開示していないが、「イメージとしては、近い将来にYahoo!ふるさと納税の規模感を2倍する」とした。 ■ LYPで最大22%などキャンペーン展開も リリースを記念して、「Yahoo!ショッピング」ではじめてふるさと納税の寄附をするユーザーに、+10%の「PayPayポイント」を付与する「ふるさと納税デビュー応援キャンペーン」を実施。付与対象となる注文日は5と0がつく日で、エントリー必須。付与上限は1日4,000円相当。 そのほかのキャンペーンもあわせ、「LYPプレミアム」会員は最大22%の「PayPayポイント」が付与される。
Impress Watch,西村 夢音