【2024ドラフト採点簿】セ・リーグで「最高の指名」できたのは? 巨人には“疑問”な上位指名も
■DeNA:60点 1位で金丸を外して社会人投手の竹田祐(三菱重工West)を指名。2位も大学生右腕の篠木健太郎(法政大)を獲得し、早く使える可能性のある右腕を揃えた。ただ竹田は昨年と比べて球威は上がったものの同じ大学卒3年目で指名された吉村貢司郎(ヤクルト)と比べると安定感には乏しい。篠木も下級生の頃に比べて少し勢いが落ちているのが気がかりだ。4位の若松尚輝(四国IL高知)、6位の坂口翔颯(国学院大)も即戦力投手という見出しで扱われそうだが、一軍定着には時間がかかる可能性は高いだろう。育成では高校生投手2人を指名しているものの、昨年も支配下で指名した高校生投手は二刀流の武田陸玖だけということを考えても、もう少し将来性を見据えた指名が欲しかったところだ。野手も3位の加藤響(四国IL徳島)は少し順位が高い印象で、支配下の高校生が田内真翔(おかやま山陽)だけと、やや目先の補強にこだわり過ぎたように感じた。 (文・西尾典文) 西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。
西尾典文