投資15兆円を表明の孫正義氏、トランプ氏から2倍へ「増やすか」水向けに「努力します」
【ニューヨーク=小林泰裕】米国のトランプ次期大統領は16日、フロリダ州の邸宅でソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長とともに記者会見し、SBGが今後5年間で米国に1000億ドル(約15兆円)を投資し、少なくとも10万人の雇用を生み出す方針だと発表した。SBGはAI(人工知能)に関連したデータセンターなどに投資し、米国での事業拡大を加速させる狙いがあるとみられる。
トランプ氏は16日、フロリダ州の邸宅「マール・ア・ラーゴ」で孫氏と会談し、その後に2人で記者会見した。11月5日の米大統領選後、トランプ氏の記者会見は初めてで、米メディアの注目も集めた。
トランプ氏は冒頭、「この歴史的投資は米国の未来に対する信頼の顕著な表れであり、AIなどの産業が米国内で成長することを保証するものだ」とSBGの投資を歓迎した。続いて登壇した孫氏は「トランプ氏の大統領選の勝利により、米国経済に対する私の信頼は飛躍的に高まった。この投資に本当に興奮している」と語った。トランプ氏から「投資を2000億ドルに増やすか」と問われると、孫氏は「実現できるよう努力します」と返した。
孫氏は投資の詳細について説明しなかったが、生成AI向けのデータセンターなどAI関連が中心になるとみられる。
孫氏は、トランプ氏が大統領選で初当選した直後の2016年12月にもトランプ氏と会談し、4年間で米国に約500億ドルを投資して約5万人の雇用創出を目指すと表明していた。