“魚離れ”に大革命 丸ごとガブリの『骨なし魚』研究進む 「骨を取るのが面倒くさい」を解決 子供の健康促進願う開発者
■6年以上かけた開発 脂のノリ良い「骨なし」ニジマス
実に6年以上の歳月がかかった開発。実験場を見せてもらった。 琵琶湖の水を利用して、5種類の魚で研究をすすめている。 滋賀県立大学 杉浦省三教授:暗いですね。電気付けます。ここ今全部、『骨なし魚』が入ってます。 水槽の中には「骨なしニジマス」が元気に泳いでいる。 滋賀県立大学 杉浦省三教授:これ2つとも私が作った餌だから。10種類とかもっと色んな低リン飼料を使ってます。(Q味を良くすることは考えて開発している?)あ、考えてない。味を良くするのは別の分野。ところが低リンにすると、必ず脂のノリが良くなる。だから美味しいとは思います。普通の魚より美味しい。
■教授が「骨なし魚」をクッキング!「シシャモみたいな感じ」
研究室で先生が「骨なし魚」を調理してくれた。 大きめに切ったレモンを豪快に絞ってさわやかな風味を加える。 滋賀県立大学 杉浦省三教授:(Q料理名は?)料理名?え…ただの焼いただけ。料理名って特にないけど。塩くらい振った方が良かったかな。塩はこちら。これ一応塩だけど… 実験用っぽい塩を振ると出来上がり。 記者リポート:味は脂がのった普通の魚。骨に関してはシシャモみたいな感じですごく美味しいです。
■「現代の子供が魚を食べて丈夫な体を作ってほしい」孤独と戦い試行錯誤の研究
先生はなぜ、「骨なし魚」の開発に取り組もうと思ったのか。 滋賀県立大学 杉浦省三教授:(私の)親父が結構いろいろしつけ面で厳しい人でね。食べ残し、好き嫌いというのは一切許さなかったですね。当時のしつけで、あの時、魚を丸ごと食べてカルシウムもたくさん取れたし、骨折も1回もしたことないし、体が丈夫になったから、ありがたかったなって。 そういう思いは今でもありますから。 「現代の子供たちに丸ごと魚を食べてもらって、丈夫な体を作ってほしい」という先生の思い。 何度も試行錯誤してたどり着いたのが、今の「骨なし魚」なのだ。 (Q一番苦労されたのは?) 滋賀県立大学 杉浦省三教授:ちょっと本当のこと言いますとね、色んな方が『骨なし魚は面白いですね』とか、関心を持っていただいているわけですけども、一番苦労したところは、学生の中に『私も骨なし魚興味あります』とか、『研究をやってみたいです』とか、そういう学生が6、7年の間に1人もいなかった。これは本当に私自身びっくりですよね。 孤独と闘いながら、子供の健康を願って開発に打ち込んできた末に完成した、骨なし魚。 小さな骨も嫌がった長島家の賛君は美味しく食べてくれるのか。 その結果は!