坪井翔

　カシオのウォッチブランド”EDIFICE”の、トムス50周年を記念したモデルが、8月9日に発売されることになった。この発表会が東京都内で行なわれ、数日前にスーパーフォーミュラで勝利を収めたばかりの坪井翔が登場。自身が付けるトムスのエースナンバー「36」がサファイアガラスに刻印されているところが、特にお気に入りだと語った。 【ギャラリー】秋葉原にMotoGP襲来！　10月日本GPに向けてプレイベントが実施……中上貴晶レプリカマシンで登場 　坪井は7月21日（日）に富士スピードウェイで行なわれたスーパーフォーミュラ第4戦で優勝。2020年の第7戦富士以来、実に4年半ぶりの勝利を手にした。 　坪井はこの決勝日に、今回発表されたカシオEDIFICEのトムス50周年記念モデルを身につけたという。そして、久々の勝利が舞い込んできた。 「この発表に合わせ込んで、富士で勝ってきました。表彰台でも、この時計をしていました」 　そう坪井は語った。 「正直に言って、トムスの歴史もそこまで知りませんでしたし、デザインの細かさも知らずに身につけていました。今日、このデザインの想いとか経緯を聞いて、この時計の重さを感じています」 「しかも着けた瞬間に優勝できたので、かなり縁起はいいと思います」 　50周年記念モデルのデザインについて、どこを気に入っているかと尋ねると、坪井は次のように語った。 「個人的には、文字版のグリルをモチーフにした部分ですかね。そこにトムスのロゴが金色で入っていて、めちゃくちゃ格好いいなと思います」 　そしてガラスの”36秒”を示す箇所には、”36”と刻印されている。36とは、トムスのエースナンバーであり、今年はスーパーGTでもスーパーフォーミュラでも、坪井が身につけているナンバー……今年に関してある意味、このトムス50周年モデルのEDIFICEは、坪井専用ウォッチと言えるかもしれない。しかし発表会に来るまで、36と刻印されていることを、坪井は気付かなかったという。 「実は気付いていなくて、今日ここにやってきて、おっ！　書いてあるな……そう思ったんです」 「一昨日初めて身に着けて、その時はあんまりじっくりとは見ていなかったんです。なので、正直に言って気付いていなかったです。僕は今、スーパーGTでもスーパーフォーミュラでも36号車に乗っています。その36という価値やこだわりを感じました」 　なおこのトムス50周年記念EDIFICEは、量販店などでも発売される予定だという。ぜひ現物を手に取って、どんな形で「36」と入れられているのか、ぜひチェックしてみていただきたい。 　この時計はトムスの初代レーシングカーとも言えるスターレットKP47をモチーフにしており、そのグリルの形状やカラーリング、特徴的な井桁ホイールなどの意匠が、いたるところに散りばめられている。トムスの館信秀会長は、KP47をモチーフにしてくれたことに感激だと語った。 「マジで涙が出るよ。こんな想いを込めて作っていただいたのは本当に嬉しい」 　そう舘会長は言う。 「トムスは、このスターレットによって生まれました」 「このスターレットは、僕がトヨタのファクトリードライバーだった頃に作られたんです。そして、1974年からはツーリングカーの世界選手権に行く予定でした」 「ただ1973年にオイルショックがあって、自動車メーカーが全てレースから撤退してしまった。トヨタもレースを辞めて、このクルマを捨てるんだという話も訊いたので、慌てて『なんとかこのマシンを貸してください』とお願いしたんです。それでレースを始めることができました」 「そういう意味で、とても思い入れが強いので、涙が出てきます」 　CASIO EDIFICEのトムス50周年記念モデルは、8月9日から発売スタート。しかしトムスのオンラインショップなどで、8月1日から予約を受け付ける。なおトムスのオンラインショップでは、先着100名にオリジナルモバイルバッテリーがプレゼントされるなど、豪華特典がつけられている。