USBドングルで超低遅延! ANCにも対応したTWSイヤフォン「HyperX Cloud MIX Buds 2」を試す
マルチコネクトの活用シーンは限定的
Bluetoothとドングルでの2.4GHz接続で、別々のデバイスに接続するマルチコネクションに対応しており、PCにはドングルを挿して2.4GHzワイヤレス接続、スマートフォンとはBluetooth接続という利用が可能だ。PCでゲーム中にスマートフォンに着信があった場合、ドングルのボタンを押すとスマートフォンで通話できる。 このマルチコネクトはBluetoothのマルチポイントのように思えるが、実態はかなり異なる。ドングルを使った2.4GHz接続とBluetooth接続を併用する場合、デフォルトではBluetooth側は通話用にしか利用できない(メディア再生用の機器としては認識されない)。ドングルのボタンを長押しすることでBluetooth側でもメディア再生が可能になるが、ドングル側を利用する場合には再度長押しが必要だ。 実用上は、自宅ではPCにドングルを挿しっぱなし、外出時にはスマートフォンとBluetooth接続といった使い方になるだろう。
アクティブノイズキャンセリングもサポート
前モデルのHyperX Cloud MIX Budsはアクティブノイズキャンセリング(ANC)には非対応だったが、HyperX Cloud MIX Buds 2ではANCが搭載された。公式な数値は公表されていないが効果は高く、カナル型のパッシブなノイズキャンセルと相まって、低音だけではなく人の話し声など中音域もかなり打ち消してくれる。ただし、装着時の圧迫感はやや強めに感じた。 ANCの効き具合は調整できず、オン/オフと外部音取り込みの切り替えのみ可能だ。 音質は、低音がやや強めで若干ドンシャリ傾向にある。アプリから5つのプロファイルを切り替えられるが、そこまで大きな差は感じなかった。また、自分でカスタマイズすることもできない。この辺りは、ゲーミング向けとして割り切っているのかもしれない。 2.4GHzワイヤレス接続を利用する場合、ドンシャリ感が抑えられてフラット気味になる印象を受けた。筆者はどちらかと言えば、2.4GHz接続の方が聞いていて疲れにくいと感じた。 なお、Bluetoothの対応コーデックはSBCとAAC、それにLC3に対応している。しかし、筆者のPixel 9 ProでLE Audio(LC3)を有効にすると、左側ユニットから音が出ないという症状が発生した。SBCとAAC接続では問題なく、端末なのか試用機の問題なのかは分からなかったが、そもそもPixel側でもLE Audioは試験機能という扱いなので、低遅延が目的なら素直にドングルを使用した方が良さそうだ。