【医薬品の節約テク】 薬局の種類によって、処方箋の「支払い額が違う」の? 損しない方法を節約のプロが解説!
節約アドバイザー和田由貴さんのアドバイス
節約アドバイザーの和田由貴さんは、この調査結果を受け、医薬品費の節約に関するアドバイスを寄せています。 和田さんは消費生活アドバイザーや家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、暮らしや家事全般の専門家として活動しており、医薬品費の節約にも通じています。 早速、どんな節約方法があるのか、確認していきましょう。 ●調剤明細書をよく見る習慣を 「医師から発行された処方箋を薬局に出して、お薬を受け取るとき、調剤明細書も一緒に受け取ります。この明細書を毎回読む人は17.2%、その中でも書かれている内容を理解している人は8.7%しかいませんでした。実は、見ないのはとてももったいないことなのです。明細書には1点=10円の点数が書かれていますが、お薬自体の価格である『薬剤料』だけでなく、薬局に支払う手数料のようなもの、『調剤基本料』『薬剤調製料』などもあり、私たちはそれらも合わせてお薬代として支払っています。 このうち『調剤基本料』は、薬局の立地や形態・規模によって異なります。調査では『門前薬局』『敷地内薬局』などの違いを認知している人は約半数と少ない結果となりましたが、点数の低い薬局を利用すると、同じお薬でも薬局で支払う金額が異なり、節約することができます。調剤明細書を見る習慣をつけて、どの項目を節約できるのか考えてみましょう」 調剤基本料の点数の低い薬局を利用すると良いとのこと。点数を事前に確認することはできるのでしょうか。和田さんに聞いてみました。 「点数を事前に知りたい場合は、直接薬局に聞くと良いでしょう。調剤基本料は薬局の立地や処方箋の受付回数などによって変わります。大きく分けると、個人経営などの小さな薬局、門前薬局、ドラッグストアチェーン、敷地内薬局で点数が分かれており、『個人経営などの小さな薬局>門前薬局>敷地内薬局』の順で点数が高いです。ドラッグストアチェーンは処方箋の受付回数によって変わります」 ●お薬手帳を持参すると点数を抑えられる 和田さんによると「お薬手帳を持参することで薬剤料以外の点数を抑えられることもある」とのこと。 「お薬手帳を持参すると服薬管理指導料の点数が低くなります。お薬手帳は過去や現在の服薬の情報が掲載されている大事なものなので、これを持参することを促すためです」 ここまでの【前編】記事ではみんなの医薬品節約事情から節約アドバイザー和田さんによるアドバイスの一部をご紹介しました。 【後編】記事『【医療費の節約】ドラッグストア内にある調剤薬局。支払いで「お得」になるのは、現金?それともカードや電子マネー? 正解は…』では、その他の節約方法やドラッグストアでの節約術について伝授いただきます。 【取材協力】 節約アドバイザー 和田由貴さん 消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、暮らしや家事の専門家として活動。環境カウンセラーや省エネ・脱炭素エキスパートでもあり、環境問題にも精通。 私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスが得意。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱。
ライター 野村昌美
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