猪口議員宅で火災 “燃え広がる条件”重なったか 過去に取材…室内の様子は?
日テレNEWS NNN
27日夜、東京・文京区の猪口邦子参議院議員の自宅で火事があり、猪口議員の夫と長女とみられる2人が亡くなりました。過去に取材した映像を見ると、玄関とエレベーターが直結するなど特徴的な家でした。 ◇ 一夜明けた現場では、黒く焼けた室内で実況見分が行われていました。この場所で2人が死亡する火事がありました。 火元となったのは東京・文京区にある6階建てマンションの最上階。 近所の住民 「『助けて!』と午後7時前に1回聞こえた。小さい声だし、男の人か女の人か分からなかったと(避難した人が)言っていた」 この部屋に暮らしていたのは自民党の猪口邦子参議院議員です。猪口議員は当時、外出中でしたが、部屋からは女性1人が意識不明の重体で救出され、搬送先の病院で死亡を確認。また、性別不明の1人の遺体も見つかっています。 捜査関係者によると、亡くなった2人は猪口議員の夫で東大名誉教授の猪口孝さんと30代の長女とみられていて、2人は台所付近に倒れていたということです。
消し止められるまで9時間近くかかった今回の火事。なぜここまで燃え広がったのか。 28日夜、元消防隊員の専門家に現場を見てもらうと、複数の条件が重なった可能性が見えてきました。1つめは… 元小田原市消防本部・火災調査官 永山政広氏 「だいぶ道路が狭いので大型の車両が入りづらい。ポンプ車もぎりぎり入ってこられるぐらいの状況。さらにはしご車になると二回り以上大きくなるのでなかなか入って来づらい」 高い場所を消火するための大きなはしご車が、近くに来ることができない立地だといいます。 近隣住民からも… 近所の住民 「消防隊が30分くらい消火活動しない。できないんですよ、はしご車が入らないから。手の打ちようがなかった、少し広がっていったんです」 ──はしご車が入れない場合、どう消火活動? 元小田原市消防本部・火災調査官 永山政広氏 「消防隊は階段をのぼって6階の現場までいくしかない。階段をホースを延長しながらあがっていかないといけない。かなり階段の幅も狭まっている。大勢の隊員が一気にあがることもできない。非常に活動としては厳しい、難しい現場だったと思う」 当時の映像を見ると、大きな通りに消防車は並んでいますが、はしご車で消火活動をする様子は確認できません。 マンションの方までホースを伸ばし、消防隊員が階段から消火活動をしていました。