「半日陰」と「明るい日陰」の違いは? 植物を育てる前に日照条件を確認しよう
すてきな花壇をつくるための基本は、その場所の環境条件をよく知り、環境に合う植物を選んで植えつけること。環境条件の一つが「日当たり(日照条件)」ですが、自分の庭が「日なた」「半日陰」「明るい日陰」「日陰」のいずれなのか、把握していない方も意外と多いのではないでしょうか。『NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビDo 小さな庭をつくる』(著・河野義雄)から紹介します。
どのぐらい日が当たるかチェックしよう
花壇をつくる前に、あなたの庭の日照条件を調べましょう。 一般に、日照条件は日なた、半日陰、明るい日陰、日陰に分けられます。その日照条件によって、植栽できる植物が変わってきます。日なたとは日中のうち半日以上日が当たる場所、半日陰は日中2~3時間日の当たる場所、日陰、明るい日陰は直射日光が当たらない場所と考えてください。落葉樹の下で春から秋までの間は木漏れ日が当たる場所は、明るい半日陰と考えてよいでしょう。また、お隣との間に高い壁や建物がなく開けた場所、あるいは建物も壁が白っぽい色で反射光が当たる明るい日陰は半日陰で育つ植物、特に花が咲く種類のインパチエンスやベゴニア・センパフローレンスなどが育つこともあります。日陰の場所はどの程度の明るさがあるか、よく見極めましょう。季節によって太陽の高度が変わるため、日照時間が変わります。夏は太陽が高い位置にあり、日の出が早く日の入りが遅く、春と秋は日陰になる場所に日がさすこともあります。逆に冬は太陽の位置も低いため日の出が遅く日の入りが早く、早く陰になる場所も出てきます。 住まいの周囲をよく見渡して、季節によって変わる日照条件をよく観察しましょう。夏に日の当たる場所を見つけたら夏~秋咲きの宿根草を植えることもできます。
半日陰、明るい日陰の庭で上手に植物を育てるポイント
日の当たる場所に比べ、半日陰や明るい日陰は風通しが悪かったり、水はけが悪かったりする場所が少なくありません。植えつけ場所は十分に土壌改良して水はけをよくします。レイズドベッドにするのも効果的です。また、周囲に常緑樹などがあれば枝をすかし、なるべく風通しをよくします。 花壇づくりは、植えたことのない場所に実験的に好みの植物を植えてみるなど、いろいろ試してみると、楽しさが倍増します。 例えば、北側の通路沿いでも朝方の光が少し入れば、ギボウシやクリスマスローズなどが育ちます。