1年延期の東京五輪サッカー代表出場資格が「23歳以下」から「24歳以下」へ特例変更の方向…新型コロナ退院の日本サッカー協会・田嶋幸三会長が明かす
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、東京五輪の開催が1年延期されたことに伴ってクローズアップされている男子サッカー競技の年齢制限問題で、国際サッカー連盟(FIFA)が現行の「23歳以下」を「24歳以下」として実施する方向で議論していることが明らかになった。 新型コロナウイルスに感染して先月16日から都内の病院に入院していた、日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長(62)が2日に退院。午後に開催したウェブ形式の記者会見で、田嶋会長自身が「23歳以下」を堅持する持論を申し入れていたことと合わせて明らかにした。 国際サッカー連盟(FIFA)の理事を務める田嶋会長のもとには、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長(50)や、ヨーロッパサッカー連盟(UEFA)のアレクサンデル・チェフェリン会長(52)から体調を気づかう電話が入っている。会話のなかでは延期が決まる前の東京五輪に関する話も出ていて、田嶋会長は年齢制限問題についてこんな持論を伝えている。 「年齢制限については、23歳以下が望ましい、ということを申し上げました」 五輪の男子サッカー競技には1992年のバルセロナ大会から、開催年に満23歳になる選手までが出場できる年齢制限が設定されている。1996年のアトランタ大会からは年齢制限の適用外となる、いわゆるオーバーエイジを3人まで招集できるルールが加わり、いま現在に至っている。 もっとも、東京五輪の出場資格は「1997年1月1日以降に生まれた選手」とだけ記されている。開催年に満23歳になる選手、という大前提をより明確にするために、本来の東京五輪期間中は23歳のままとなる、1996年の後半に生まれた選手たちに出場資格はないと示しておく必要があった。 つまり、大前提が堅持されたまま東京五輪が1年延期されれば、出場資格も自動的に「1998年1月1日以降に生まれた選手」となるのではないか。そうなればキャプテンを担ってきたMF中山雄太(PECズヴォレ)をはじめとする、1997年生まれの選手たちが出場資格を失う事態が生じる。