セールスフォース、国内製造業のデータ利用やAI動向などのレポートを公開
セールスフォース・ジャパンは、日本に関する「製造業界のトレンド」レポートを発表した。国内製造業におけるデータ利用やAI、サプライチェーン管理などの動向をまとめている。 このレポートは、2024年5月30日~6月25日に13カ国の製造業における営業、サービス、マーケティング、戦略、オペレーションの意思決定者830人を対象に実施した二重盲検法による調査の結果について日本の状況を加味して取りまとめている それによると、日本の回答者の34%が2020年代初めに発生したサプライチェーンの分断がいまだ続いているとし、80%がサプライチェーンを最新化しているとしつつも、それが将来に起こり得るサプライチェーンの混乱リスクの低減に非常に効果的だとする回答は38%にとどまった。 データ利用に関して回答者の69%は、収益源の追求において、サービスやアフターマーケット業務の大幅な変更または全面的な改革を行っている一方、顧客データやIoTデータ、テレメトリーデータなどのデータが低品質であったり、アクセスが限られていたりするなどの状況にあった。同じく69%の回答者は、IoTデバイス、その他モニタリングツールから得られるデータがアクセス可能な単一の場所に集約されていないと答えたとしている。 AIの状況では、20%が既に自社業務で完全導入しているとし、47%は試験的使用または導入進行中にあると答えた。他方で、一番の懸念事項には、既存システムとの連携の難しさが挙げられた。 同社の製造および自動車業界担当シニアバイスプレジデント ジェネラルマネージャーのAchyut Jajoo氏は、「製造業はより迅速に連携しながらインテリジェントに進化する必要がある。全てのデータを活用し、業務効率を高め、新しいサービスやアフターマーケットの収益源開拓に役立つ新しいツールやAI機能の活用が求められる」とコメントしている。