50代から発症「アレルギー」自分でできる予防法は?
急にアレルギー症状がでるアラフィー世代が増えている。自分でできる予防法を、アレルギー全般に詳しい福冨友馬さんに教えてもらった。生活改善によって症状を緩和したり出にくくすることも可能。 更年期・女性ホルモン「50代健康のお悩み」
砂糖を控えると症状が改善する人が多数
生活改善によって症状を緩和したり出にくくして、アレルギーの「本格デビュー」を防ぐことは可能。なかでも効果が出やすいのは食事の見直し。「特に砂糖を減らすとテキメンによくなるかたが多く、鼻炎や咳などには効果が高いようです。そのほかにもタンパク質やミネラルなども意識的にとることが大切です。運動もできればベターですが、体調が悪いときに無理に動くとかえって悪化したり怪我につながる場合も。食事で体調が上向いたらそこからでOKです」(福冨さん、以下同)。
■砂糖をできるだけ減らす 砂糖に含まれるブドウ糖や果糖を代謝する際にビタミンやミネラルがたくさん消費され、健康な体を維持する栄養素が足りなくなってしまうことで、アレルギー症状が重くなると考えられる。砂糖はコーヒーシュガー、お菓子、清涼飲料水、菓子パンなどさまざまに含まれるため、知らないうちにとりすぎていないか、振り返ってみて。
■タンパク質を十分にとる 筋肉や骨格を作るもととなるだけでなく、酵素やホルモン、免疫物質の材料でもあるタンパク質。一日の摂取量の目安は、体重50㎏の人なら50gを目安にしたい。肉類だけでとるには相当な量を食べる必要があるため、大豆製品や卵などを組み合わせると◎。
■ミネラル類はサプリも◎ 体の機能を維持するには、ビタミンやミネラルも欠かせない。特に近年はビタミンDの欠乏はアレルギー症状を重くすることがわかってきている。マグネシウムもぜひ積極的にとりたい栄養素。食事から十分量をとるのはむずかしいので、サプリを活用するのもおすすめ。
●教えてくれたのは 福冨友馬(ふくとみゆうま)さん 相模原病院・臨床研究センターアレルゲン研究室室長。アレルギー全般に詳しく、著書に『大人の食物アレルギー』(集英社新書)。 取材・原文/遊佐信子 イラスト/カツヤマケイコ ※エクラ2024年4月号掲載