未来のスターデザイナーの萌芽?ロンドンの名門ファッション校、卒業ファッションショーが話題に
ポップなモード、ハミッシュ・オルリック=スモール
ハミッシュ・オルリック=スモールのコレクションには、デンマークのファッションの影響を感じずにはいられない。この学生は、子どもの頃にデンマークの田舎で夏を過ごした思い出から創作している。赤や青、黄色など、豊かな色彩や驚くほどのフリル、太いラインが若いデザイナーのシルエットに取り入れられている。また、プレッピーな影響や海軍風の要素も見られ、靴のリボンやカーディガンのストライプ柄の襟などがそれを示している。リスクにも見えた賭けは成功した。特筆すべきは、スパンコールのついたジーンズに見えないジーンズ。
シックなニットファッション、アリーナ・イスパス
アリーナ・イスパスでは、肩はボリュームがあり、ウールには何千ものパールが刺繍されている。編み物コースを受講した彼女は、皮肉っぽくSNS上で自らを「かぎ針編みのおばあちゃん」と呼んでいる。このコレクションでは、学生は素材や形を通じて洋服の世代的遺産を探求している。その創作物の中で、胸元が膨らんだブルーターコイズのドレス、ウールのズボン姿の双子、そして20枚の財布で作られたレザージャケットが際立っていた。女性はポケットがいくつあっても足りないのだ。
キャンディファッション、ドリュー・ケント
ドリュー・ケントの提案は、ネオンでクィアなバージョンのおとぎ話だ。彼のデザインは奇抜で大胆でまるで子どものよう。ピンク、紫、緑、フリル、帽子など、そのシルエットはクワイエットラグジュアリーのミニマリズムに対するアンチテーゼだ。卒業コレクションで、この若い学生は、第一に、リサイクル素材と未使用のショースパンコールを使用することで、地球へのコミットメントを表明している。第二に、彼はLGBTQIA+コミュニティにコミットしており、ドレスとヒールを身にまとった男性を登場させることで、男女の境界線を曖昧にしている。
シンプルなファッション、ユゲット・チャイアピ
セント・マーチンズ・スクールのファッションショーは、ワイルドでエキセントリックな空想の舞台かもしれないが、シンプルさも負けてはいない。ユゲット・チャイアピは日常着のコレクションを発表した。流れるようなラインとルーズなアイテム。この若手デザイナーは、生まれ故郷カメルーンの神秘主義からインスピレーションを得ており、流行に左右されることなく長く着られるよう、素材の品質に特に気を配っている。