「生成AI大進化」まとめ、2025年を占うOpenAIやグーグル、MS動向と予測
2024年もさまざまな新機能やツールが登場した生成AI。2024年のグーグル、OpenAI、マイクロソフト、アンソロピックを中心に、生成AIサービスを提供する各企業の動向を振り返るとともに、2025年はどんな変化が訪れるのかを予測した。 【詳細な図や写真】組織向けAIアドオンや個人向け有料プランの加入者は、Google WorkspaceのサイドパネルでCopilotが利用できるようになった
【グーグル】Geminiが一気に進化、推論モデルも登場
グーグルのGeminiは、この1年で大きく進化した。2024年が始まった時点では先行するOpenAIのChatGPTに後れをとっている印象だったが、2月にサービス名称をbardからGeminiに変更。有料プランの「Gemini Advanced」をリリースし、高性能な最上位モデルの一般提供を開始した。 ビジネス利用の面では、Google WorkspaceのサイドパネルでGeminiが利用可能になったことも大きいだろう。前身となる「Duet AI」を経て5月にGeminiと統合されたこの機能は、提供開始からしばらく日本語対応していなかった。 秋になってついに日本語でも利用可能になり、Googleドライブのファイルやメールをチャットで探したり、作成中のドキュメントについてのアドバイスを得たりできるようになった。 このほかにも、先行するChatGPTに追い付くべく、データ分析機能やファイルアップロード、カスタムチャット作成機能の「Gem」などの新機能が続々と登場。ビジネスでしっかり使えるツールとして成熟してきた。 そして年末には、最新モデルのGemini 2.0や、詳細な検索を行ってレポートを作成する「Deep Research」、推論モデルの「Gemini 2.0 Flash Thinking」が続々とリリースされた。 なかでも注目すべきは、Gemini 2.0 Flash Thinkingだろう。これはOpenAIの推論モデル「OpenAI o1」の競合にあたるものといえる。 推論モデルについては、Open AIも同時期に次世代モデルの「OpenAI o3」シリーズを発表している。今後は、プロフェッショナル向けの高度なモデルにおいても、グーグルとOpenAIが競っていくことになりそうだ。