「生成AI大進化」まとめ、2025年を占うOpenAIやグーグル、MS動向と予測
検索やスマホアシスタントもAIで進化
このほかには、検索AIの進化も2024年の大きな話題だろう。検索に特化したサービスとしてGensparkやFeloが登場。ChatGPTがリリースした「ChatGPT Search」と併せて検索に利用するAIサービスの選択肢が一気に広がった。 年末に英語版がリリースされたグーグルの「Deep Research」は、これらとは少し異なる位置づけのツールとなる。調べたいトピックについて質問すると、レポートの構成案が提案され、それを承認すると多数のWebページを参照した詳細なレポートが出力される。 出力に時間がかかるため、簡単な調べもので使うには適さないが、1つのテーマについてできるだけ多くの情報を集めたい場合には重宝する。 従来のGoogle検索の代替としての簡単なリサーチにはPerplexityやChatGPT Searchを使い、詳細な調べものが必要になったときはDeep Researchを使うといった形で、今後はAI検索ツールも目的に応じた使い分けが行われるようになっていきそうだ。 日常生活に密着したもう1つの話題として、スマホのアシスタントに生成AIサービスが統合されたことにも触れておきたい。 Androidスマホでは、2024年秋から従来のGoogleアシスタントに代わってGeminiを標準アシスタントとして利用できるようになった。テキストチャット・音声会話共に利用可能で、従来のアシスタントでは回答できなかった質問にも答えられる。 そしてアップルも、SiriとChatGPTの統合を2024年6月のWWDCで発表。英語では12月から利用可能になっている。こちらは応答のすべてがGeminiに置き換わるAndroidとは異なり、質問によってSiriとChatGPTが使い分けられる仕組みだ。 Siriが回答できる質問は従来と同じくSiriによる回答が行われ、ChatGPTを利用するのが適切と判断された複雑な質問などは、ChatGPTを利用するかどうかの確認を挟んだうえでChatGPTによる回答が出力される。やや面倒な印象もあるが、プライバシー保護を重視するアップルならではの仕様といえる。 なお、この機能が日本で利用できるのは2025年内とされている。日本のiPhoneユーザーがその真価を問えるのはもう少し先になりそうだ。