【F1】角田裕毅が「ビリ同然」のクルマで9位までジャンプアップ スタートで魅せた驚異の集中力
【有言実行で見事にポジションを上げた】 タイヤが温まりにくく、なおかつオフラインは砂によってダスティでグリップが低い。そのため各所で混乱が起きたなかでの好走だった。 事故車両処理のために導入されたセーフティカーからのリスタートでは、加速の鈍いフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)のトウに入り、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)のマシンとダブルでトウを使ってオーバーテイクを決め、9位まで浮上してみせた。 入賞のチャンスがあるとすればスタート。それを有言実行して入賞圏まで見事にポジションを上げた。 それもコンストラクターズランキング6位を争うアルピーヌとハースの前に出て、これ以上ない理想的な展開だった。 だが、そこからは予想を上回る苦しいレースが待っていた。 ◆つづく>>
米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki