石破政権を陰で支えるのが自民党の森山裕幹事長。「石破総理はやはり異色の政治家」だと語る
裏金とか脱税とか言われました。まったくそういうことではないのですが、それが固定化してしまい、自民党の不信につながっています。不信という点は、まったくそのとおりだなと思います。われわれ、政党として、国民にどう説明をしていかなければならないのかという点では、非常に大きな教訓を得たと思います。 塩田 10月1日に就任した石破首相は、すぐに衆議院解散・総選挙の実施を決めました。 森山 総理として、いろいろ考えていたんだと思います。しかし、まず年内に補正予算を成立させなければなりません。景気対策や物価高への対応策の問題は、このままで年を越せるか越せないかと言っていいほどの大事な課題です。一番は、やはり今の日本の景気、物価高の現状を考えると、本当に年内の補正予算が必要だと考えられたのではないでしょうか。
選挙での勝敗よりも、最優先すべきことですから、それを誠実に決断されたのだと思います。ただ予算委員会とかありましたので、党首討論の時間を通常の45分の倍の90分くらい、取りました。このことは非常に大きな決断だったのではないかと思います。 日程を考え、来年夏の参院選から逆算しますと、まず来年の通常国会で来年度の当初予算を成立させるには、今年の年内に予算案を作成しなければなりません。 12月までに補正予算を成立させ、来年度の予算案を作り上げるためには、党税制調査会などの日程も考えなければなりません。それらを前提に、日程を考えますと、石破総理が決断をされた解散・総選挙は、私は正しかったのだろうと思います。
■解散には反対しなかった 塩田 解散・総選挙では、幹事長として、どういう役割を。 森山 候補者の公認の在り方です。けじめをつけるという意味で、かつて同僚であった人を公認しないというのはきついことですが、乗り越えて、やらないといけないと考え、何とかやってきました。 塩田 9月の総裁選の際、石破さんは解散・総選挙の時期について、「急がない」という姿勢を示していたのに、首相に就任すると、半ば前言撤回で早期解散に踏み切り、朝令暮改という批判も出ました。早期解散を考えていなかった石破さんに、森山幹事長が強くアドバイスして解散実施が決まった、という見方もありました。