ディフェンダーが世界で最も過酷なオフロードレース「ダカール・ラリー」に2026年からワークスとして参戦!
ジャガー・ランドローバー(JLR)はこのほど、ディフェンダーのFIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)活動の一環として、世界で最も過酷なオフロードモータースポーツ競技であるダカール・ラリーを舞台にワークスチームとして戦うことを表明した。 2025年秋には競技テストでピークを迎え、2026年のダカール・ラリーに先駆けてチームが正式に発足する見通し 2026年から始まる3年間のディフェンダーのワークスプログラムは、W2RCの全5ラウンドに2台体制でエントリー。メインイベントであるダカール・ラリーには毎年3台体制で出走する。 2026年から2028年まで、ディフェンダーはダカール・ラリーおよびW2RCの全ラウンドで、FIAの「Stock(ストック)」カテゴリー(市販車両ベース)に参戦。この重要なカテゴリーにおけるスポーツおよび技術規定が2026年に更新され、競争力が大幅に向上するが、ディフェンダーの究極のパフォーマンスと耐久性を実証するうえで最適なプラットフォームとなる。 ディフェンダーは、ダカール・ラリーのために造られた車と言っても過言ではない。ディフェンダー本来の走破能力と目的に合わせて設計したD7x(xはエクストリームの意味)アーキテクチャーは、軽量アルミニウム製モノコック構造をベースにしており、堅牢なボディ構造を実現している。従来のボディオンフレーム設計の3倍の剛性を備えており、ダカールの過酷な走行条件に耐えられる完璧な基盤を提供する。 包括的なディフェンダー競技開発プログラムはすでに進行中で、2025年秋には競技テストでピークを迎え、その後2026年のダカール・ラリーに先駆けてチームが正式に発足する見通しだ。 2025年はオフィシャルパートナーとして関係者の移動用に提供 このたびの発表に際し、ディフェンダー担当マネージングディレクターであるマーク・キャメロン氏はこのように述べている。 「ダカール・ラリー2025が開幕しました。ディフェンダーはすでにオフィシャル車両パートナーシップを通じて、その卓越したパフォーマンスと耐久性を披露していますが、12カ月後には3台のディフェンダーがワークスチームとしてFIA世界ラリーレイド選手権に戻ってくることが決まっており、今から心が躍ります。私たちは、市販車の『ディフェンダー』の耐久性と信頼性を示すために、『ストック』カテゴリーでの参戦を選択しました。今後12カ月でやるべきことがたくさん控えていますが、ディフェンダーのワークスプログラムのテストと開発は順調に進んでおり、チームはすでに2026年から始まる究極のモータースポーツのアドベンチャーに注力しています」 また、JLRモータースポーツ担当マネージングディレクターであるジェームズ・バークレー氏はこのように述べている。 「私はダカール・ラリーを、モータースポーツ界における最高峰エベレストと呼んできました。今回、再びプロローグステージのキックオフのためにここに来たことで、私たちが直面している挑戦がより強く感じられます。これは、人間とエンジニアリングの両方の観点からみても壮大なアドベンチャーとなります。2026年から非常に競争の激しいカテゴリーとなる新しい『ストック』のFIA W2RCルールに従って『ディフェンダー』を開発するために、チームは懸命に取り組んでいます。私たちは、FIA、ASO、そして他のメーカーとともに、新しい規定の策定に協力してきました。これは、ダカール、W2RC、そしてラリーレイド全般にとって、エキサイティングな新時代の幕開けとなるでしょう。現在開発中の、ラリーレイド競技仕様の『ディフェンダー』について、今後さらなる詳細をお届けできることを楽しみにしています」 なお、ディフェンダーがダカール・ラリーにワークスとして出走するのは2026年以降になるが、2025年のラリーではオフィシャル車両パートナーとして重要な役割を果たす。サウジアラビアのビシャをスタートしてシュバイタにゴールするイベントでは、20台のディフェンダーがレース関係者やVIPメディアの移動に使用される。さらに、ダカール・ラリーの主催者によって、6台の高度な特別レッキ車両のディフェンダーが、2026年、2027年、2028年のイベントのルート計画のために使用される。
MotorFan編集部