飛躍の鍵は球速アップ 今季8勝のソフトバンク大関友久、ストレートの見直しに活路求める「スピードが戻れば質が上がる」
◆ソフトバンク秋季キャンプ(10日、宮崎) ソフトバンク大関友久投手(26)が来季のさらなる飛躍を誓った。20試合登板で8勝4敗、防御率2・50に終わった今季について「全体的にいいシーズンだった。キャリアハイに近い成績も残せたし、これからステップアップしていく上でいい1年となった」と総括。一方で、初登板となった日本シリーズでは2勝2敗で迎えた第5戦の先発を任されながら、3回途中4安打1失点で敗戦投手となっただけに「悔しい気持ちと力不足、余裕のなさを感じた。もっと成長しなければとも思った」と来季への糧を得た1年にもなったようだ。 ■元タレント夫人と腕組みハニカミ2ショット【和田毅秘蔵写真】 そんな反省を踏まえ、大関が目標とする投手に挙げたのはチームメートの有原航平であり、モイネロだった。4年ぶりのリーグ制覇を果たした今季、有原は14勝で最多勝を獲得。モイネロも11勝で先発陣をけん引した。また、投球回数も有原が182回2/3、モイネロは163回と規定投球回を優に超え、モイネロは防御率1・88で最優秀防御率のタイトルにも輝いた。 「有原さんにしてもモイネロにしても、もう1イニングプラスというか、自分で勝敗が付くところまで投げていたからこそ、あれだけの成績が残せたのかなと。勝てる投手と勝てない投手の差はそこにあるように思う。いまの自分に足りない、必要な部分ですね」 間近で接したからこそ多くの刺激を受け、学びがあった。そんな両腕に少しでも近づくべく、大関が今オフの課題の一つに挙げたのが「球速アップ」だった。本来は150キロを超す直球を軸にカーブやスライダー、チェンジアップと多彩な変化球で打者を手玉に取る投球スタイルだが、今季は「148キロがマックスだった」というように直球が精彩を欠き、平均球速も「5キロくらい落ちていた」と別人が投げているような感覚でマウンドに上がっていたようだ。 シーズン最終盤には左大円筋損傷で戦線離脱も経験した。それでもキャリアハイに近い成績を残せたからこそ、直球の切れ、球速の復活に活路を求める。 「今年は球速が出てないのにそれなりに抑えられた。そういう意味ではスピードが戻ればイニングも増え、投の質も上げられるかなと。スピードがすべてじゃないけど、去年までのような球を投げられればプラス5勝、イニング数も160回くらいまで伸ばせる。来年はしっかり日本一に貢献できるように頑張りたい」 明確に思い描く未来像があるからこそ、秋の宮崎ではランニングやウエートトレーニングを中心に己を鍛える。すべてはさらなる成長のため。実りの秋としたい。(石田泰隆) 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社