入団交渉臨んだ吉納翼（カメラ・太田　和樹）

　楽天のドラフト５位・吉納翼外野手（２２）＝早大＝が６日、仙台市内で入団交渉に臨み、契約金３５００万円、年俸７００万円で基本合意した。東京六大学リーグで通算打率２割５分５厘、１３本塁打５２打点のルーキーは「いずれは３冠王」とビッグになることを誓った。（金額は推定） ＊＊＊＊ 　吉納がいきなりビッグな誓いを立てた。これまで王貞治氏、落合博満氏ら８人、１２度しか達成されていない大記録に臨む気持ちを明かした。とりたいタイトルを聞かれると「いずれは３冠王。大学で一番大事にしていたのは打点。打点王を取ってチームが勝ちにつながる打撃ができたら」。リーグ戦通算５２打点、１３本塁打を放ったバットマンが、でっかい目標をぶちあげた。「広角に長打が打てて、どの方向にもホームランが打てるのが自分の強み」と、言い切った。 　息の長い活躍を目標にしている。「１０年以上やってくれよと（担当の）井上スカウトから言われた。でも１０年後は３２歳。そこから１０年。（通算）２０年間くらいやりたい。今年引退された青木（宣親）さんであったり和田（毅）さん。あとは鳥谷（敬）さんとかのように、長い現役生活を送れる選手になりたい」。自身と同じ早大出身で、いずれも４０代まで活躍した球界を代表する選手たちを目標に精進を続けるつもりだ。 　東京六大学リーグではライバルだった明大・宗山もドラフト１位で楽天に入団するが「六大学オールスターでしゃべることはありましたけど、プライベートで出かけることはなかったのでこれから楽しみ」と心待ちにした。一方でともに優勝を追いかける仲間にもなり、「同い年として負けられないという思いもあるが、同世代で楽天の勝利、日本一を導ければ」と、誓った。 （太田　和樹） 　◆吉納　翼（よしのう・つばさ）２００２年８月１６日、愛知県生まれ。２２歳。松原中では名古屋富士ボーイズでプレー。東邦高２年のセンバツで優勝。早大に進み、４年時リーグ戦で春秋連覇を達成。今年、大学日本代表に選出。１８０センチ、８７キロ。右投左打。