50代を悩ます「片頭痛」なぜ起きるの?対策方法は?
突然やってくるつらい頭痛。いつものことだから、とあきらめてただただ我慢している人も多いはず。アラフィ―世代を悩ます「頭痛」について、医学博士の五十嵐久佳先生が対処法もあわせて解説。 50代に多い体の不調
頭痛が悪化する人も! 更年期の頭痛ケアとは?
男性よりも女性のほうが多いといわれる「頭痛」。それはなぜ? 「多くの人が悩む代表的な頭痛といえば片頭痛と緊張型頭痛。このうち片頭痛と女性ホルモンの変動には、深い関係があるといわれています。そのため、閉経後は頭痛が軽くなることが多いのですが、ホルモンバランスが乱れる閉経前の更年期には、逆に悪化することも。また、家庭や仕事でのストレスも多いエクラ世代は、締めつけられる痛みの緊張型頭痛を感じることもあります」 つまり、閉経前の更年期世代は頭痛悩みの過渡期。のりきるには? 「自分の頭痛のタイプを把握して、それに合った生活改善などのケアを取り入れることが大切ですが、頭痛薬を頻繁に飲んでしまうほど症状がひどい場合は、一度頭痛専門外来への受診を検討してみるのも手。今は頭痛の治療も進化していますし、自宅でのケアの指導も受けられます。このように病院でのケアとセルフケアの両輪で、上手に頭痛と付き合いましょう」(五十嵐先生)
《私たちを悩ます2大「頭痛」はこれ》 ズキンズキンと激しく痛む【片頭痛】
◆こんな症状 □頭の片側に強い痛みが発作的に起こる。両側に起きることも □月に2~4回くらいの頻度であることが多い □脈打つようにズキンズキンとした痛みを感じる □吐き気をともなうこともあり、光や音がわずらわしい □痛みが出る前に目の前にキラキラが見える前兆が出ることも □痛くなる数時間~数日前から生あくびや空腹感、イライラなどの体調不良が出ることも □頭痛のときに動くと症状が悪化する ◆痛みのメカニズム なんらかの原因で脳の血管を取り巻く三叉神経が刺激されて、神経伝達物質が放出され、脳の血管が拡張し、痛みを誘発するという説が有力。誘発因子に、寝不足・寝すぎ、低気圧、アルコール、女性ホルモンの影響など。 ◆病院での治療 「痛みが出てから内服するトリプタンという飲み薬のほか、週2日以上痛みが出る場合には予防薬を処方することも。昨年登場した新薬は片頭痛を注射で予防できる薬。月に1回の皮下注射で頭痛発作を予防します」