新婚でコーポに入居、上の階のベランダから落ちてくるサンダルや茶色の液体は故意か偶然か。心に残る隣人トラブル
◆嫌がらせレベルにエスカレート ある気持ちのいい晴天の朝、布団と枕を干した。午後に布団を取り込もうとしたら、枕や布団が何やら茶色っぽい水で濡れている。「えっ、また上の階から?」。枕を抱えて上階のベルを押す。奥さんは前回同様、子どもを抱いて出てきた。 「茶色い水がかかっていて……」。彼女は覗き込むように枕を見て、子どもに話しかける。「何かなぁ、わかる~?わかんないよねえ~」。 語尾を伸ばす話し方にムカッときた私は、「おしっこじゃありませんよね?」と反射的に尋ねていた。 すると子どもに、「おしっこだって。そんなことしないよね~」と言ったかと思うと私を睨みつけ、「そんなことしません!」と言い放ちバタンと扉を閉めた。私も「おしっこ」は少し飛躍しすぎたかなと思ったが、子ども言葉で遊ばれたことにイラッとして本心が出たのだ。 あの子がバケツか何かをひっくり返したのだろうか。二児の母である友人に電話して意見を聞いてみた。「子どもが何かをひっくり返したら気がつくし、まず謝りに行くわね。それに幼い子を一人ベランダで遊ばせる親はいないはず。子どものいたずらじゃない気がするけど」と友人。夫は、「気にしないほうがいい」と取り合ってくれない。 「おしっこ発言」が心外だったのだろうか、その後も頻繁に落下物が続いた。古いスリッパ、瓶の蓋、趣味の悪い女性下着……。もはや嫌がらせとしか思えない。もう落ちてくるものはそのまま下に落とすことにした。
◆謝罪は一切ないまま こちらが相手にしなくなった頃、上の部屋でたくさんの子どもが遊びまわる音がすることが増えた。育ち盛りの子とママ友が集まるパーティなのか。騒音に文句を言いに行くのも、相手の術中にはまりそうでイヤだ。 今度は団体戦らしいと、またも友人に電話をかけると、「あなたへの嫉妬じゃない?」と言われた。「優雅に習い事したり、おしゃれして外出したり」。私は普通の格好だと思っているし、教室に行けばもっと素敵な人がいる。 でも言われてみれば、私が出かける時、コーポの主婦たちがちらちらこちらを見ながら立ち話をしていたこともあった。私のことが気に入らないのだろうか。でも「ここに一生住むわけじゃない」と割り切るよう努力した。最悪の出来事が起こるまでは……。 夫が出張中のある朝、私はのんびり遅めに起床。台所に入ると異変に気づいた。「壁の色がおかしい」。即座に着替えて大家さん宅へと走った。しばらくして業者の人たちが数人で来てチェックを開始。どうやらトイレの天井の水漏れがひどいらしい。当然、上階の家にも調べが入った。さすがに私も限界だ。 翌日、出張から帰宅した夫は、汚れた壁を見ながら言った。「知人の親がマンションを建てていて来年完成するんだ。賃貸だけどよかったらどうぞって。1階にスポーツクラブが入るらしいよ」。夫は隣人に悩む私のことをちゃんと考えてくれていたのだ。万歳!
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