塾帰りに刺殺された女子生徒、受験シーズンの学習現場に波紋…外食禁止や見守り強化
全国約400の学習塾の法人が加盟する公益社団法人「全国学習塾協会」(東京)は06年、塾に通う子どもの安全確保に関する指針を策定。事業者に対し、塾までの交通経路、不審者情報を把握することや、通塾時にできる限り保護者に付き添うよう呼びかけることなどを求めている。
同協会によると、近年は子どもの入退室時刻をLINEやメールで保護者に通知する塾もあるという。一方で、担当者は「送迎や子どもの位置情報の把握は保護者に強制できない。子どもを見送った後の帰り道は塾が関与できず、対策が難しい」と打ち明ける。
立正大の小宮信夫教授(犯罪学)は「自分を見ている人や異常な様子で接近して来る人がいないか警戒するなど、子どもが自分の身を守る力を付けることも大事だ。学校が防犯教育を行うように、塾の経営者や講師も授業前の時間を活用するなどして、子どもたちに安全対策を伝えてほしい」と求める。