社長出身大学 日本大学が14年連続トップ、中堅私大や地元の国公立大がジワリと上昇
業績別 売上・利益ともに一橋大出身社長の企業が2年連続でトップを独占
出身社長数の上位100校を対象に、経営する企業の直近2期の売上高と当期利益を比較し、出身社長数全体のうち、『増収』、『増益』、『増収増益』の3部門で社長数の割合を算出した。 その結果、増収企業・増益企業・増収増益企業の3部門で、一橋大学出身社長が前年に続いてトップを独占した。前身は東京商科大学で、日本最初のビジネススクールといえる「商法講習所」を源流に持つ。経済分野におけるリーダー育成の理念を受け継ぎ、多くの著名財界人を輩出してきた。出身社長の堅実な経営ぶりをうかがわせる。 このほか、増収企業は東京大学と神戸大学が続き、国公立大学が上位20校のうち14校を占めた。一方、増益企業では6校、増収増益企業では8校にとどまり、利益面では私立大学が健闘をみせた。 ※ 2023年1月期以降を最新期とし、2期連続で売上高と当期利益が判明した企業を対象に算出した。
老舗企業も日本大学出身が最多、慶応義塾大学が僅差で2位
2024年に創業100年を超える企業は全国で4万5,189社あり、判明した社長出身大学のトップは日本大学の1,194人だった。次いで、慶応義塾大学1,112人が僅差で続く。慶応義塾大学は1858年創立の名門私立大学で、老舗企業の子女に人気があるようだ。 このほか、東京を中心に歴史のある私立大学が上位10校を占めた。上位の私立大学では付属中学や高校からの進学組も多く、老舗企業の跡取りが集まる傾向も見えてくる。一方、上位20校に入った国立大学は、12位の東京大学、20位の京都大学の2校にとどまった。
都道府県別 日本大学が東日本の14都県でトップ、前年から1県減少
都道府県別では、東日本の21都道県のうち、14都県で日本大学がトップを占めた。しかし、岐阜県で地元国立大学の岐阜大学に1位を譲り、前年調査から1県減少した。ただし、依然として宮城県と愛知県を除いた19都道県で3位までに入った。卒業生が126万人(出典:同校ホームページ)を超えて日本一を誇り、全国で社長を輩出している。また、東日本に所在する23校の付属高校から進学した経営者の子女による事業承継が、各県での上位入りを後押しした。 このほか、明治大学が関東を中心に6県で3位以内に入り、早稲田大学も5県で3位以内に入った。 一方、北海道、新潟県、岐阜県、三重県では地元の国立大学が、岩手県、宮城県、愛知県では地元の私立大学がそれぞれトップを守った。