敗れた米国のメディアは侍Jの金メダル獲得をどう報じたのか「最大のヒーローは森下」「米国は古参とマイナーの寄せ集め」
そして同メディアは、稲葉監督が大谷に訊ねた要件についてこう説明した。 「大谷は、他のすべてのメジャーリーグ選手たちと共に米国にいて五輪期間中はエンゼルスでプレーしている。稲葉監督が彼に連絡を取った理由がそこにあった。大谷が彼の(米国投手に関する)スカウティングリポートを提供したかは定かではない。だが、彼の両者(日本、米国)への忠誠心を考えると。米国チームは大谷に日本の投手にどのように対応すべきか尋ねておくべきだったようだ」と、完封負けした米国チームへの皮肉を込めて伝えた。 その上で、「野球競技を五輪に戻した国が、彼らにとって初めての(野球競技での)金メダルという見返りを受けた。ただ初めてということのみならず、2020年から2021年の大会へと変更された中で、地元ファンさえも(無観客開催で)欠く中で、これが最後(のメダル)となるかもしれないのは、うれしくもあり悲しくもある感情を起こさせた」と付け加えた。同メディアが示唆したのは、再びパリ五輪から野球が除外されることだ。 だが、2028年のロス五輪で野球競技が復活する可能性もあるようで、五輪やパラリンピック競技を扱うinside the gamesは「野球もソフトボールもパリ2024で競われることはなく、次の(野球が競われる)オリンピック大会まで長く待たされる可能性がある。この競技は、ドジャースタジアムを試合会場としてすでに売り込んでいるロサンゼルス2028の米国で戻ってくる可能性が高そうだ」と報じている。 前出のワシントンポスト紙は、「野球は2024年のパリ五輪では実施されず、ロサンゼルス2028で戻ってくるという憶測の声が大きいが決定までは遠い」と紹介。その上で米国代表チームを率いた元エンゼルス監督でもあるソーシア監督のコメントを紹介している。 「野球は世界中のとても多くの国でプレーされており、成長を続けている。五輪の永続的な競技として野球を含めないことは信じ難い過失だと私は思う」 銀メダルに終わったソーシア監督が語った思いは、野球を愛する日本の総意だろう。