葛飾区や足立区中心に住宅事業を展開、(株)ガクエン住宅[東京]ほか1社が破産
(株)ガクエン住宅(葛飾区)と、関連の(株)コスモ建設(同所)は9月10日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には浅沼雅人弁護士(ときわ法律事務所、千代田区大手町1-8-1)が選任された。 負債総額は、ガクエン住宅が約35億2900万円(2024年5月期決算時点)、コスモ建設が9億9434万円(2023年9月期決算時点)。2社の負債合計45億2334万円。 ガクエン住宅は、都内葛飾区を中心に戸建て分譲住宅の販売や建設を手掛けていた。地元地域ではラッピングバスを利用した積極的な広告で知名度を有し、地域密着型の営業展開を図っていた。また、足立区内にも支店を開設し、営業エリアを拡大させ、2007年5月期には売上高95億7669万円をあげていた。 しかし、以降は同業大手との競合激化などにより減収推移が続いていた。さらに、「新型コロナウイルス」感染拡大で対面営業が制限されるなど事業環境が悪化し、2022年5月期の売上高は40億8718万円に減少。原材料高騰などの影響もあり、利益面の苦戦から借入金に頼った資金繰りが続くなか、2024年5月期は売上減や在庫処分で5億円を超える赤字に陥った。このため、新たな資金調達先を模索していたが難航し、ここにきて資金繰りが限界に達した。 コスモ建設は、ガクエン住宅の建築工事部門を担い、2023年9月期には完工高13億6882万円をあげていた。しかし、利益面は低調に推移し、ガクエン住宅に連鎖した。 ※(株)ガクエン住宅(TSR企業コード:292147198、法人番号:4011801000943、葛飾区南水元2-20-10、設立1984(昭和59)年1月、資本金8000万円) (株)コスモ建設(TSR企業コード:294989552、法人番号:9011801001532、同所、設立1986(昭和61)年3月、資本金1000万円)