更年期の体重増加はこれで防げる!今日からすぐできるたった4つのこと
更年期が近づくと、私たちの体内ではホルモンバランスと代謝活動が著しく変化する。でも、多くの女性が45~52歳で迎える閉経および更年期に関しては分からないことが多すぎて、性教育の授業を初めて受けたときのように頭が混乱。でも、このライフステージに関する知識は早めに身に付けておくことが大切。いかんせん、更年期の症状は生理が“まだ来ているうちから”現れることがある。その中でも特に厄介なのが体重増加。 【写真】女性が経験する更年期の「3つのステージ」で起きることとは? 「自然な閉経へ向けての変化は通常40代半ばで起こります」と説明するのは、公認管理栄養士で『The Menopause Diet Plan: A Natural Guide to Managing Hormones, Health and Happiness』共著者のエリザベス・ワード。「この頃になると、体重がコントロールしづらくなったと感じる人も多いでしょう」 ワードによれば、閉経に向けてエストロゲンの量が減り、エストロゲンが減ると腹部の脂肪が増える。その正確な理由は明らかになっていない。でも、ヘルスケア専門誌『Healthcare』掲載の論文によると、総体脂肪量に対する腹部脂肪量の割合は閉経前で平均5~8%、閉経後で平均15~25%増加する。 でも安心して。実証済みの戦略を駆使すれば、更年期でも体重を管理することは可能。ただし、「これをすれば、ずっと体重が増えないという魔法の“ハック”はありません」と話すのは、家庭医学・再生医学を専門とするネイル・ポールヴィン医師。そのため「体内の変化に合わせて、生活習慣を意図的に変えていくことが大切です」 そこで今回は、更年期に体重を減らす、あるいは極力増やさないための方法を専門家が教えてくれた。これで変化の多いライフステージをパワフルかつ自信満々で乗り切ろう。この内容をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。
タンパク質の摂取量を増やす
更年期に入ったら食生活を見直したほうがいい。年を取った体内ではタンパク質が効率的に消化・吸収されなくなるので、少しずつ摂取量を増やしていこう。ワードによると、タンパク質は筋組織の増強と維持に不可欠な栄養素。「筋組織は糖質を代謝・利用することで、2型糖尿病を含む慢性疾患から私たちの体を守ってくれます」。タンパク質を摂取すれば、食後の満腹感も長続きする。 例えば体重68kgの座りがちな女性は、1日約55g(1食あたり約18g)のタンパク質を摂取するべき。いまの体重をベースラインに戻したいなら、もう少し多めに摂って。 「更年期は少なくとも毎食25~30g、間食でも7~10gのタンパク質を摂取するのが理想的です」とワード。また、単純糖質を含む食べ物(チップス、アイスクリーム、クッキーなど)を控え、食物繊維(1日の目標は約30g)が豊富な食品や、ヘルシーな脂質を適度に含んだ食品を取り入れることも大切。 ただし、タンパク質も千差万別。ワードが勧めるのは、筋肉づくりに必要なアミノ酸のロイシンを多めに含む低脂肪の動物性タンパク質。「筋組織の増強と維持にはロイシンと適量のタンパク質が必要です。筋組織は脂肪よりもカロリーを多く燃やしてくれます」 でも、タンパク質を増やすためには、何かを減らさなければならない。「タンパク質の摂取量を増やしたら、糖質か脂質、あるいは両方の摂取量を減らしましょう。ほとんどの女性は、もともと糖質と脂質を摂りすぎていますからね」とワード。「その状態でタンパク質の量を増やすと、体重が減るどころか増えてしまいます」