IOCバッハ会長と組織委・森会長が会見(全文2)共感得るためあらゆる努力を
世論調査で動いていては何もできない
森:日本の国民の皆さんも、オリンピック開催はいいですか、妥当ですかと聞かれると、オリンピックはやっぱりあったほうがいいと思うし、ぜひやってほしいということになるだろうし、このコロナがどんどん増えてきて、そういうニュースばかり見ていると、そのことがみんなウエートがかかってしまいますから、こんなときにオリンピックなんてやるときじゃないじゃないかというふうに出るんでしょう。これは、世論調査の採り方っていつもそうです。社会現象をいろいろ説明して、それでは今の政府はいいと思いますか、安倍内閣はいいですかと聞けば、やっぱり不安を持っている人たちは、安倍は駄目だよということになるだろうし。だからこの世論調査でわれわれが全部動いていたら、何も事はできないんじゃないでしょうか。 皆さんだって毎日書いておられても、いろいろ苦労して書いている。あらゆるところから総合的に取材の成果を書いておられるんだと思います。われわれも今、共感を得られるようにあらゆる努力をしているわけです。そして大変、外国に行きにくいこのとき、バッハ会長があえてこうして飛行機をチャーターしてまでおみえになる。これも多くの共感を得られるような努力をされているたくさんの中の1つにすぎない。みんなが努力していることだと思います。この記者会見もそうだと思います。ですからこれからもまだ努力していかなければならんと思います。共感というのはそういうものじゃないでしょうか。共に感ずるということですから、やはりみんなにやれよと言っていただくことだと思いますね。
世論調査には国民感情が出ている
最近の世論調査を見ていても、そういうのははっきりと国民の感情が出ているなというふうに思うことが多いですね。だからどちらにしても、それがやられるように、みんなの期待に応えられるように、現に今、さっきのスポーツ大会がありましたけれども、体操大会が。あれで、別に勝ったらメダルをもらえるというものでもないし、スポーツができるということに対して、あれだけの人たちが来て、中国、ロシア、日本、アメリカ、一生懸命やっている。そしてたくさんの人が応援に来られる。 今、ソフトバンクとロッテの試合もきのうあった。みんなそういう共感をしているときに、プロ野球はいいなと思うでしょうけど、何かあればそんなものやってるときじゃないじゃないかということになるのと同じなんで、そういう人間の感情がそこに、本当にそれこそ、みんなでやろうよという気持ちを盛り上げてほしいし、それを盛り上げていただくために、われわれはあらゆる努力をしているということなんです。そういうふうに理解をしてほしいと思います。 司会:ありがとうございます。ほかにご質問。そちらの男性、どうぞ。