市川海老蔵さんが記者会見(全文)五輪・パラ期間中に海外客向け公演を企画中
競泳女子・池江選手へのメッセージがあればお願いしたい
読売テレビ:このクラブのメンバーだと思う、読売テレビの春川でございます。今日はどうもありがとうございます。ご襲名もおめでとうございます。そしていつも「ミヤネ屋」への中継とか取材でご協力いただいて、ありがとうございます。 短く2つ質問させていただきます。1つは襲名に当たって、お父さまの存在、それは伝統を守るとともに新しい團十郎像を考えていらっしゃるかも分かりませんが、襲名に当たってお父さまをどういうふうに意識されているかということが1点。 もう1つは、お父さまも白血病にかかられて闘病されて、舞台に復帰されて、骨髄バンクの運動にも携わっていらっしゃいましたけども、今、水泳の池江さんが白血病になられて非常に大きなニュースになっていますが、彼女に対して何かメッセージがありましたらよろしくお願いいたします。 市川:まず父、團十郎を意識するかということですよね。そうですね、やはり父という存在は私の中で大変おおきゅうございます。それは当然のことですけれども、やはり父というのは十二代目の市川團十郎なんですけども、父の父、私のいう祖父、十一代目市川團十郎という者は、早くにこの世を去りまして、父というのはもう本当に10代で父親を亡くしたと。要は、歌舞伎の世界でその年代で後ろ盾をなくして大きな名跡を継ぐということは、修業とかいうことではなく試練ということでもなく、もうそれ以上の本当に大変なことがあったんだと推測します。 その中でやはり父は團十郎というものを襲名し、歴代の團十郎の中でも團十郎という名前をより長く名乗っていた團十郎の1人でございます。ですので、本当に、父から教わったこと、先ほど申し上げました歌舞伎十八番、新歌舞伎十八番、そして市川家に伝わる歌舞伎の演目そのほかのもの、だいぶ父にお世話になって教わりました。 そうした中でやはり、父や祖父というのは私の中では超えられない存在であるということもありまして、このたびは襲名ということを発表させていただく上でも市川團十郎のみならず白猿という俳名も一緒に名乗ることをさせていただこうというふうに、松竹さんともご相談させていただきまして、そういったことで、やはり、父や祖父に対する私の尊敬の気持ちというものは、そこで、皆さまに伝わったらいいなというふうに思っている次第でございます。 とにかく、父はでも、自分の健康のこともあったんですけれども、生前贈与、つまり、市川團十郎という名跡を自分が生きているうちに私に継がせてあげたい、継がせられないものかというふうに考えていた人間でございました。もう少し長く生きていれば、生前贈与という形ができたかもしれませんけれども、それはなかなかできなかったということで、父の思いというものを、残り、襲名まで1年と半年弱という中で、もう少し父に心の中で向き合っていきたいなと思っている次第でございます。 女性:じゃあ2つ目の。 市川:池江さん、そうですね。なんと申しましょうね。本当に分かりませんけれど、日本を代表する大変優秀な素晴らしい水泳の選手、私もテレビで泳いでる姿は拝見していて、こんなに素晴らしい強い方がいらっしゃって頼もしいなといつも思っていて、きのうのニュースを見たときにびっくりしました。たぶん日本国中の皆さまがびっくりした、そしてショックを受けた。そして彼女を知っている海外の方々も驚きと悲しみに、という時間だったと思うんですけれど、うちの父もそういう病気でしたが、もう、全ての方が彼女の回復を願っているのではないかというふうに私も思ってますし、皆さんも思ってると思います。 ですから彼女の言葉にもありましたように、治る病気です、というふうに思うので、本当に治ることを皆で信じて、元気になることを信じて、絶対元気になるんだろうというふうに思って応援したいなという、応援なんかできないんですけど、何か、何もできないんですけれど、やはりすごく大きなショックは私のみならず多くの方々があったのではないかなと思います。だからあまり軽々しいことは、はい。 司会:これで最後の質問となります。