会議は座る位置でストレスを減らせる!【40代、50代・疲れ知らずの体をつくる生活術⑦】
やらなくてはならない仕事はできる限り快適に、疲労を感じずに行いたいもの。仕事の時間は、本来果たすべき業務を滞りなく行いつつ、余計なところで疲れないことが大切なポイントに。それには、上手に目や脳、体を休ませ、パソコンの位置や会議中の座る位置など、ちょっとした工夫をして無駄に疲れないこと。そして、ストレスをこまめに解消したり、ストレスを軽減する環境を確保することだ。 そんな仕事中の疲れを減らす方法を、内科医で疲労に詳しい工藤孝文さんに伺った。工藤先生がすすめる、仕事中の疲労を軽減する6つのポイントは、どれもすぐに実践できるものばかりだ。
1.目が疲れたら、遠くを見たり、目玉グルグルストレッチを!
一日パソコンなど近くを見る仕事をしている人は、慢性的な目の疲れと肩や首のこり、腰痛などに悩まされていることだろう。これでは仕事の効率も上がらない。 「目の疲れは、近い所を凝視することで、ピントを合わせる目の毛様体筋が緊張し続けるために起こります。時々、遠くを見て、その緊張を緩めることが重要です。 目安は30分に一度、画面から目を離して6m以上遠くを見ることです。見るものは窓の外の景色がベストですが、そのような環境でない場合は、室内のできるだけ遠くにあるものを見ましょう。あえてピントを合わせなくても、ボーっと見るだけでOKです。 また、リズミカルにまばたきをしたり、ギュッと目をつむって開く、目をつむったまま眼球を左右上下、グルグルと動かすと毛様体筋のストレッチになり、目の疲れの軽減に役立ちます」
2.体を定期的に動かして落ち着きのない大人になる
シドニー大学が世界20カ国を対象に行った「座っている時間に関する調査」で、日本人は平均約7時間、世界で最も長く座っているという結果が出ている。 「座っている時間が長いと、血行が悪くなり、体の代謝機能が低下します。1時間座り続けると、余命が22分縮まるというデータもあります。少なくても1時間に一度は立ち上がることが重要です。トイレに行ったりお茶をいれるなど、あえて用事をつくったり、軽くストレッチをするようにします。 逆に長時間立っている仕事の人は、体の重心を頻繁に動かすことが疲れないポイントです。よい姿勢をとり、両足を左右だけでなく、前後にもやや開き、重心を交互に置き換えます。片方の足だけに偏ると骨盤の歪みの原因になるので、左右均等に動かすことが重要です」 どんなによい姿勢でも、ずっと同じ状態が続くと、血行不良やむくみ、筋肉のアンバランスなどで痛みの原因になることも。少し落ち着きのない大人になることが、疲れをためない第一歩と言えそうだ。