「行事が減ったのは保育士が楽をしたいから?」現役保育士が赤裸々に明かす、昔と違いすぎる“令和の保育園事情”
こんにちは! 現役保育士のはるです。今年の夏も暑くて水遊びがなかなかできなかったな……どろんこ遊びやったっけ……?と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 【あわせて読みたい】「運動会の日程変更してもらっても良いですか?」現役保育士がドン引きした“モンスター保護者”のヤバすぎる行動 水遊びとはいえ、戸外に出るときは「WBGT(暑さ指数)」を確認し、熱中症の危険がある場合は活動を見合わせたり、戸外での活動を制限したりと、園でルールを決めて過ごしています。 そんな「私が子どもだった時はなかったのに」と、親世代の時にはなかった、令和の保育園はここが違う!をまとめてみました。 保育園でのなぜ?が解決できれば嬉しいです。
保育園の行事が減った!?
新型コロナウィルスの影響で、保育園の行事が減ったのではないか……と感じている方もいらっしゃるかと思います。実際、緊急事態宣言が発令されていた時は行事の縮小を余儀なくされましたが、現在は元に戻っているという園もあるかと思います。 とはいえ、以前はやっていたのに縮小されたままの行事、なくなった行事があるという園があるのも事実。 保育士が楽をしたいから?と思われるかもしれませんが、行事の縮小には理由があります。
「やらせる」保育から「やりたい」保育へ
2018年に保育所保育指針が改訂され、主体性保育という言葉が初めて盛り込まれました。 主体性保育という言葉だけは聞いたことがある……という保護者の方もいらっしゃるかもしれません。それまで子どもに「やらせる」保育であった一斉保育ではなく、子どもたちが「やりたい」保育へ変化しています。 実際10年以上保育現場にいますが、新卒の時の保育とは変わったなと実感することも多々。 「子ども主体の保育」とは、子どもが自分でやりたいことを見つけて、方法を考えて達成していくこと、その自主性や主体性を園で育てていくことを目指しています。
主体性保育の行事とは
主体性保育をとりいれるということにより、子どもたちが練習して「誰かにみせる」運動会や発表会ではなく、日常生活の延長で子どもたちの成長・発達が感じられる機会にしていく取り組みが多くみられるようになりました。 例えば私が以前働いていた園では年長児の種目を子どもたちが話し合って決め、ダンスの曲だけではなく、振り付けやポーズ、隊形移動まで全てを子どもたちが相談して決めていき、保育士は困った時だけアドバイスする方法をとりました。 途中で話し合いが白熱して言い合いになったり、なかなか発言できない子がいたり。そんな子どもたちの姿を見守る中で、誰かが「Aちゃんはどう思うの?」と声をかけてくれたり、「Bちゃんが好きなキャラクターのポーズいれてみようよ!」といったやり取りがうまれました。 運動会当日、終わった時の「やり切った」という子どもたちの表情に、涙したのは親だけではありませんでした。その日私は司会進行を任されていましたが、あまりにも感動で泣きすぎてその後の司会はグダグダでした……。 保育士が決めた目標や完成形に向かって練習させるのではなく、子どもたち自身が決めた目標に向かって子どもが主体的に練習していくように働きかける、それが子ども主体の運動会のあり方だと思います。