噂の中国EVセダンを公道試乗! BYD シールのお値打ち度
"中国EV界の巨人"BYDが日本市場に投入した新型モデルが話題を呼んでいる。実際のところどうよ? BYDの取材を精力的に行なう自動車研究家の山本シンヤ氏が特濃解説!! 【写真】BYD「シール」の細部 * * * ■BYDの研究員は約7万人! 山本 今回試乗したのは、6月25日に日本で発売となった中国BYDのフラッグシップEVセダンのシールです。 ――販売好調のようですね? 山本 8月に輸入EVランキングで初のトップに立ちました。ご存じのように日本市場ではEV販売は主流とは言い難く、加えてシールは縮小傾向にあるセダンタイプのクルマです。その現状を踏まえると、健闘していると思います。 ――そんな話題のシールに山本さんは何度も乗っているそうですね? 山本 僕は昨年、中国・広東省珠海市にある珠海国際サーキットでシールを試乗しましたし、日本でも何度も公道試乗を行なっています。 ――シールのポイントは? 山本 ひと言で説明すると、アフォーダブル(手頃)な価格でテスラのモデル3とガチ対抗できるクルマです。 ちなみにシールのデザインを統括したのはドイツの高級ブランド、アウディに勤務していたウォルフガング・エッガー氏。彼は、「従来の自動車の美しさを継承した」と語っています。要は奇抜さやインパクトではなく、〝普通〟を狙ったデザインといえるでしょう。 ――ボディサイズは? 山本 全長4800㎜×全幅1875㎜×全高1460㎜で、ドイツのメルセデス・ベンツのCクラスやBMWの3シリーズに近い。内外装の質感もまずまずですし、装備もひととおりそろっています。 ――スペックは? 山本 上級グレードとなるツインモーター仕様(4WD)の時速100キロ到達は3.8秒。この数字は高性能なスポーツカーに匹敵するスペックです。 ――スゴっ! 山本 加えてバッテリーは、BYD自慢のブレードバッテリー(リン酸鉄リチウムイオン電池)を搭載しており航続距離はシングルモーター仕様が640㎞、ツインモーター仕様が575㎞となっています。