決勝前最後のプラクティス、カーブデーはディクソントップ。14番手佐藤琢磨は「クルマはまずまず妥当な仕上がり」
第108回インディ500、決勝前最後のプラクティスであるカーブデーは、チップ・ガナッシ・レーシングのスコット・ディクソンがトップ。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は14番手だった。 【動画】佐藤琢磨はいつだって全開アタック! プラクティスから壁ギリギリを攻める|2023年インディ500 完全に決勝レース仕様となったマシンのパフォーマンスを占うこのカーブデー。これまで低迷し、予選21番手と沈んでいたディクソンがトップとなった以外にも、勢力図の変化が見られた。 予選でトップ8を独占したシボレーエンジン勢はパトリシオ・オワード(アロー・マクラーレン)が3番手となったものの、2番手にエリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク)、4番手コルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル)、5番手トム・ブロンクビスト(メイヤー・シャンク・レーシング)が続き、ホンダ勢が上位に集まった。 予選でトップ3を独占したチーム・ペンスキー勢は、ポールのスコット・マクログリンが20番手。予選2番手のウィル・パワーも21番手と中団以下で、3番グリッドのジョセフ・ニューガーデンは32番手という結果だった。 佐藤は14番手。ピットエントリーで激しくタイヤをロックさせるシーンもあったが、なんとかペナルティを免れた。レースに向けたマシンの仕上がりについては、まずまずだという。 「今日は月曜日よりもいい1日となりました。先週は予選の走りにずっと集中していたため、レース・トリムで走るのは今日が最初のチャンスとなりました」 そう佐藤はチームのプレスリリースにコメントを寄せた。 「月曜日の走行は怖くて仕方ありませんでしたが、今日の状態はだいぶよくなりました。もっとうまくいったかもしれませんが、クルマの状態は悪くなく、まずまず妥当な仕上がりだと思います」 「まだ最終的な調整は必要ですが、少なくともその範囲まではたどり着いています。雨が降ったことで状況がより困難になったことは間違いありませんが、それは誰にとっても同じことです。ただし、昨年の状況(チームの予選結果のことを指す)があったので、チームメイトのためにも、予選での走行に集中する必要がありました」 「これが達成できたことを、本当に嬉しく思っています。トップ10で予選を通過できたことも、喜ぶべきことです。このレースはスタートポジションが極めて重要です。トラック上でのポジションも大きな意味を持っています。これについて僕たちはハッピーで、この結果に誇りを抱いていいと思います。それでも、レースに向けたセットアップのための時間がもう少しだけあったらと思わずにはいられません」 佐藤は、レースの中でマシンのセットアップを調整しながら、競争力のあるマシンにしていきたいと意気込んだ。 「僕たちのクルマがトラフィックのなかで最強でないことは事実ですが、レースの前半はなんとかポジションを落とさずに走り続けて、どんな状況にあるかを見極めたいと思います。そしてレース後半に向けては、トウのなかでも安心して走れるようなダウンフォース・セッティングに仕上げられればと願っています。そして、レース終盤にはコンペティティブになっていたいですね」
Joey Barnes