【アロンソも購入!】 アストン マーティン・ビスポークが手掛けた38台の限定車
フェルナンド・アロンソも実際に購入
ヴァリアントの開発において、最も重視されたのは「フィーリング」だとサムさんはいう。 それはドライビングだけでなく、目から入るものも大切にされた。例えばシースルーのギアのリンケージもそうだ。「このクルマのメカニカルな部分を目にすることで感情的にもクルマとのつながりを持つことができるだろう」とコメント。 当然そのシフト感覚も、しっかりとした手ごたえとともに小気味よさも追及されているという。ステアリングは真円でステアリングスイッチ類もなく、ドライビングに集中できるように配慮されている。 デリバリーは2024年第4半期に始まり、既に38台のユーザーはほぼ決まっているようだ。その中のひとりはフェルナンド・アロンソ選手。サムさん曰く、「ギフトではなく実際にお金を払って購入していただいている」とし、スペックの詳細は明らかにされなかったが、「特別な仕様」とのことだった。また、日本にも割り当てがあるようなので、いつか見られる機会が来るかもしれない。 ヴァラーですら過激なドライバーズカーだと感じていたが、それをはるかに上回るのがこのヴァリアントだ。 実際にサーキットで振り回す機会は皆無に等しいだろうが、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでアロンソ選手がステアリングを握った際、終始笑顔だったことを聞くと、腕に自信のあるドライバーにとって相当楽しいマシンに仕上がっているようだ。
内田俊一(執筆) 田中秀宣(撮影) 平井大介(編集)