失敗して勝つ…サッカー新競技「Miss-Win」構想とは?「企業研修でも導入をお願いされている」【インタビュー】
運の要素も導入…革新的で斬新な競技「諦めなければ巻き返せるチャンスが生まれる」
競技内容は、1対1からスタートし、時間が経過すると2対2に人数を増やす。最終的には3対3になり、3対3の場合は1ゴールが2得点換算する、といったもの。失敗を挽回できるチャンスを存分に与えることで、子供の挑戦を促す。さらには運の要素として、サイコロを振って1点入った際に得点が倍になる、PKの権利がもらえる、などのルールも設定する見込みだという。これまでになかった革新的で斬新な競技となる。 「諦めなければ巻き返せるチャンスが生まれる。1対1は、ミスをすれば、その選手が全責任を負うことになる一方で、団体戦になるとお互いへの責任転嫁が発生する。力を合わせて協力する立ち振る舞いができなければ、結果的に上手くいかないことを知ってもらう。そのうえで、実力ではないところで勝敗が左右される展開も盛り込んでいきたいと考えている。バスケやバレーボールやハンドボールなどでも導入できると思っていて、それをスーパースター選手と一緒にやっていくことで普及させていきたい」 岡部氏は「Miss-Win」の構想を、とある会社に話した際、「企業研修でも『Miss-Win』の導入をお願いされている。確かに、社会の縮図のような競技ではあるんですよね」と、スポーツの枠を超えて企業研修の施策として導入の検討があることを明かした。 スポーツでも社会でも、理不尽な出来事は存在する。それをサイコロというゲーム性で表現することで「いくら戦略を練っても、抗えない運の要素はあって、それさえも楽しめるようなマインドを養ってほしい」と、1人の人間としての成長促進を目指す。これから具体的にいつ「Miss-Win」を始動するのか、岡部氏の今後の動向に注目していきたい。 [プロフィール] 岡部将和(おかべ・まさかず)/1983年8月1日生まれ、神奈川県出身。PREDATOR URAYASU FC SEGUNDO―バルドラール浦安―Laguna Playas de Salou(スペイン)―湘南ベルマーレ。2015年からドリブルデザイナーとしての活動を開始し、多くのプロ選手や子供たちにドリブルの指導を行う。YouTubeなどのSNSを通じて配信した動画の総再生回数は2億回を超える。
城福達也 / Tatsuya Jofuku