「マンション修繕積立金を月1万円の大幅値上げする」…!管理会社が後押しする“モンスター理事長”のせいで、全所有者の資産価値「急落」のワケ【マンション管理クライシス】
一気に値上げされた修繕積立金
関東某県、築20年のマンション所有者の50代男性が落胆しながらこう話す。 「昨年、やる気がありそうな年配の人が理事長に就任しました。『自分は仕事をリタイヤして、今はこのマンションの価値を高めることが生きがいだ。計画上、このままでは積立金が足りず、今後、十分な修繕ができない。国交省の平均値データももっと高いから修繕積立金を上げるべきだ』と言って、現行の月1万円から一気に2万円に引き上げてしまったのです。 【マンガ】「憧れのタワマン生活」が一転…!タワマンの低層階住人の「残酷な現実」 私の住戸では管理費を加えた維持費の合計は月3万5000円となりました。今年の総会では『お金が足りないなら修繕周期を伸ばせばいい』などと、反対意見が出たものの、『管理不全になっては困る』と、約8割の賛成で値上げの議案が総会で可決してしまったのです」(*記事内容は編集部が保証するものではありません。実際のマンションの状況に合わせて情報を参考にしてください) 前出の男性が続ける。 「そして最近、住み替えを考えていると、周辺で同等条件のマンションが3000万円で売られていたことが分かったので、これくらいならと、私も査定に出してみました。すると、2300万円程度でしか値段が付かないだろうと言われました。聞けば、『管理状態がいくら良くて物件が綺麗でも、都心部でもないこの地域では毎月の維持費が3万円オーバーだと、その時点で内見まで話が進まないことがほとんどなので、思い切って売り出し価格を下げないと厳しい』というのです」 この男性はマンション内で理事長を見かけると、腸が煮えくり返る思いだという。 近年では、修繕積立金がどんどん上がっており、この男性のように悲哀を抱える人は増えそうだ。 住宅ジャーナリストが言う。 「2021年に改訂された国交省のガイドラインでは、一般的なマンションの修繕積立金の『目安』が平米あたりで従前と比べ178円から271円に大幅アップになりました。70平米換算では、12600円が18970円です。20階以上のいわゆる『タワマン』だと、70平米で23660円です。 この国交省の改訂によるお墨付きを『錦の御旗』のように活用して、格段に値上げが提案しやすくなったと管理会社や設計コンサル会社などの修繕事業者は喜んでいるといいます」
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